全研本社は今年8月に“最低賃金から見る美容業界の給料調査”を実施した。同調査は美容業界専門の求人サイト「美プロ」に掲載されている求人募集時の給料を抽出し、職種別・雇用形態別・地域別の最低賃金との差を算出したもの。
2020年8月時点で「美プロ」に掲載されている東京都の美容師、エステティシャン、ネイリスト、アイリストの求人原稿における“正社員”“アルバイト・パート”の給料を抽出した。
調査結果では、東京都の最低賃金1013円を基準とした差異を算出。結果として、正社員の月給においては、美容師求人は+4万8811円(22万7099円)、エステティシャン求人は+4万7521円(22万5809円)、ネイリスト求人は+2万0511円(19万8799円)、アイリスト求人は+4万9278円(22万7566円)という金額になった。
アルバイト・パートの時給においては、美容師求人は+230円(1243円)、エステティシャン求人は+172円(1185円)、ネイリスト求人は+22円(1035円)、アイリスト求人は+190円(1203円)という結果になった。
なお正社員の月給額は時給額×平均出勤日数22日×平均労働時間8時間にて算出。アルバイト・パートの時給額は月給額÷平均出勤日数22日÷平均労働時間8時間にて算出後、小数点以下を切り捨てている。
いずれも最低賃金は上回ったものの、ネイリストの賃金の低水準が目立つ。国家資格である美容師はこの4職種の中では高水準を示したが、高度な技術を要するアイリストもそれに近い賃金であることが分かった。
「美プロ」は、美容師、エステティシャン、ネイリスト、アイリストなど美容業界に特化した求人を掲載するサイト。サービス開始から14年、年間200万人を超える求職者に利用され、これまで1万6000社の企業に活用されている。