※この記事は2020年7月20日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
ママ友やパパ友の意見からSNS活用を考えてみました
「WWDJAPAN.com」で藤原ヒロシさんが登場すると必ずPVは跳ねます。藤原さんが展開する「フラグメント デザイン」とのコラボレーションアイテムの情報はいつも注目ですし、人物像が分かるようなコラムはもっと“跳ねます”。そして、昨年「WWDジャパン」で、藤原ヒロシさんを特集した号は完売でした。
時々、ママ友やパパ友から、「どんなお仕事をしているの?」と聞かれることがあります。それで私はこう答えます。「ファッション・ビューティの業界紙で、『WWD』っていうの。パリコレやミラノコレとかのコレクションの情報から、百貨店で何が売れているかとかをお伝えしている感じかな」と。そうすると、ママ友・パパ友から「ふーん。例えばどんな記事?」って聞かれるので、「藤原ヒロシさんにフォーカスした時は、完売したよ〜。ほかにも『ルイ・ヴィトン』のヴァージル・アブローの特集したり」って答えました。どんな反応が返ってきたか……。
「へ〜〜なんかすごいね〜」って言われつつも、なんか微妙な空気が流れたなあって思ったら、「藤原ヒロシさんって誰?何をやっている人?」「ヴァージル・アブローって???」といった答えが。それが、ママ友だけじゃなく、パパ友も、そこにいた10人ぐらい全員がです。私が接している人たちは、モードではないにしても、ファッションにもビューティにもそれなりに興味がある人たちだと思うんですが。それでも、なんと!天下の藤原ヒロシさんやヴァージル・アブローを知らない!!。これには驚きました。ファッション・ビューティの世界にいると、知ってて当然、なんなら知らないと怒られるかも、って思うことが、ちょっと“境界線”を超えたら、当たり前じゃない……。これって、そりゃそうよね、って思うことだけど、自分で実感してみて納得です。
どちらかというと、マスの人たちだろう、ママ友やパパ友。この人たちをターゲットにしているブランドはたくさんありそうです。そういうブランドを展開する人たちが、こういった目線を持っているでしょうか?
以前、とあるセレクトショップの人が、「自分のインスタのフィードに、自分のショップに関係している人やモノがたくさん上がってくるから、まあまあ人気があるんだなと思っていたけど……。それは自分がフォローしているのが自分に関係があるところだからだ」と言って反省していました。誰を見てブランドを作るのか。これまでも散々言われてきたことですが、今、SNSの時代になっても同じ、というかより気をつけないと、本質が見えなくなりそうだなあと思った次第です。
HER OPINION:ママ、女性に関連するファッション&ビューティ業界の話題をお届けします。今、働くママを含めた社会進出が進む女性に関わる情報が増えてきました。彼女らにまつわるニュースをピックアップすることで、彼女らを支える彼らにも役立つニュースを紹介します。
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