ポーラ・オルビスホールディングス(HD)とANAホールディングス(ANA)は、宇宙空間でも使える化粧品を共同開発し、2023年の商品化を目指す。“宇宙ライフを美しく快適に”をコンセプトに掲げた共同開発プロジェクト「CosmoSkin」をスタート、そのプロジェクトの第1弾だ。
ポーラ・オルビスHDでは現在、イノベーションの活性化を目的として宇宙に関する取り組みを行っている。また、ANAは25年までの長期戦略構想として、18年に宇宙事業を検討する部門横断型プロジェクトを立ち上げ、航空事業で培ったノウハウを生かしながら宇宙旅行を始めとする宇宙輸送や衛星データ活用など新しいビジネスモデルの検討を進めている。両社は、19年に内閣府が主催する宇宙ビジネスアイデアコンテスト「S- Booster」でポーラ・オルビスHDの「美肌ウェルネスツーリズム」が ANA ホールディングス賞を受賞したことをきっかけに、現在共同で事業化に向けた検討を進めており、今回のプロジェクトがスタートした。
今プロジェクトについてポーラ・オルビスHDの末延則子執行役員は、「今年5月に民間企業で人類史上初の有人宇宙飛行が成功するなど宇宙はより身近な存在となっており、また新しい発想を生む場でもある。宇宙空間(船内環境)は、極度の乾燥やストレス、運動不足、限られた資源などさまざまな課題がある。これら宇宙の課題解決は、現在コロナ禍でのニューノーマルの適応にも役立つはず。 また、快適で楽しい宇宙ライフのための技術は、地上でのメンタルヘルス向上にも貢献する。宇宙事業を通じ、それぞれの知見を生かして課題解決を行なっていくのが目的であり、今後は航空機内で実験を行い、23年の発売を目指し、宇宙と地上で使える化粧品を開発する」とコメントした。