欧米企業の経営陣は莫大な報酬を受け取っていることが多いが、ファッション業界も例外ではない。米「WWD」の調査によるアパレルやビューティ、小売業界を代表する35社を対象とした高額所得者リストを紹介する。
役員報酬の調査会社エクイラー(EQUILAR)によれば、米上場企業トップ500社の最高経営責任者(CEO)が2019年に受け取った報酬額の中央値は1230万ドル(約13億円)で、15年と比較して21.8%増加している。今回の調査対象である35社の会長やCEOの半数程度も、19年に1000万ドル(約10億円)以上の報酬を得ているという結果となった。
報酬がこれほど高額になる一因として、基本報酬のほかに株式報酬や業績に連動した特別報酬が支払われるケースが多いことが挙げられる。やる気を引き出す有効な手段だからだ。例えば、今回のリストで首位となったナイキ(NIKE)のジョン・ジョセフ・ドナホー2世(John Joseph Donahoe II)社長兼CEOの場合、19年における報酬の合計額は5350万ドル(約56億円)だが、そのうち基本報酬は約54万ドル(約5724万円)で、ボーナスが670万ドル(約7億円)、ストックオプション(株式報酬)が4450万ドル(約47億円)相当となっている。なお同氏は、マーク・パーカー(Mark Parker)=ナイキ前会長兼社長兼CEOが20年1月13日付でCEO職を退任してエグゼクティブ・チェアマンに就任したことに伴って現職に就任したため、今年初めてランクインした。
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