スポーツ専門店大手のアルペンは、ライフスタイルの自社ブランド「ティゴラ(TIGORA)」初の直営店を9月18日にららぽーと立川立飛にオープンする。日常からスポーツ時まで着用可能な汎用性の高いアパレルや小物などをそろえ、大型ショッピングセンターという立地を生かして幅広い客層に訴求していく。さらに10月初旬には、リアル店舗を再現したバーチャル店舗も開く。両店内ではAR(拡張現実)の技術を用いてモデルの加治ひとみと三浦理志を等身大で登場させるなど、リアルとデジタルを融合した買い物体験を提供する。
9月16日に実施した「ティゴラ」事業戦略発表会で水野敦之社長は、「『ティゴラ』単体でのアパレルの年間売上高は15年に100億円だったが、20年は150億円にまで成長した。当社が自社ブランドを初めて立ち上げたのは1976年で、数々のトップ選手がわれわれの製品を身につけて好記録を残してきた。その商品開発技術を生かし、価格帯とデザインにこだわって他ブランドと差別化したい。まずは新規出店する2店舗で結果を残し、今後も積極的に出店を計画していきたい」と期待する。
「ティゴラ」は2006年に水野社長も参加して立ち上げた自社ブランドで、19年からリブランディングを進めている。現在は高機能な“アルティメイト”、ビジネスからタウンユースまで対応する“スマート”、ビームスのライセンスブランド「ビームス デザイン」との協業でデザイン性を追求した“ティゴラ / ビームス デザイン”の3ラインで商品を構成している。日常提案の機能服の市場はライバルの多い激戦区ではあるものの、高い機能性と手が届く価格帯、シンプルなデザインの3つのバランスを強みとして押し出していくという。2020年秋冬の主なアイテムの価格帯は“アルティメイト”のフードダウンジャケットが1万9990円、ステンカラーコートが9990円、“スマート”のはっ水ステンカラーコートが7990円、ストレッチパンツが4990円、“ティゴラ / ビームス デザイン”のスエットパーカが5990円、サーマルのワンピースが5990円など。