※この記事は2020年7月20日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
デジタル・ファッション・ウイークは英語が喋れないとツラい!?
史上初のデジタル・ファッション・ウイークが終了しての率直な感想は、「英語、勉強しておいてヨカッタ~」でした。アレ、英語が分かんないとツラくないですか?デザイナーのインタビューに対して日本語字幕が付されるブランドは、「ディオール」くらい。ジョナサン・アンダーソンのインタビューを配信した「ロエベ」は、英語のインタビューに対して英語の字幕。そして日本のブランド「サルバム」も、デザイナー藤田哲平さんの英語のインタビューに対しては、、、やっぱり英語の字幕でした。まぁ、当然の選択かもしれません。
先週は日本ブランドのショールームに足を運ぶと、どこでもZoomバイイングが行われていました。ブランド側は、商品を1つずつカメラの前に差し出して、その特徴を説明しています。モデルを用意しているブランドもありました。当然、Zoomでつながったパソコンの向こう側は海外の場合も多く、その際の説明はだいたい英語。バイヤーの目の前に洋服があれば、英語なんて分かんなくてもどうにかなりますが、今回はそうもいきません。語学堪能な営業は、時差の関係上、日本時間の夕方から早朝まで“引っぱりだこ”で大変そうです。「もっと英語を勉強しておけば良かった」と後悔する営業担当は、少なくないでしょう。
同じことは、バイヤーにも言えますね。これまでなら、サンプルを見て、ラックに並べ、「最小ロットは?」「色違いは?」「納期は?」くらい喋れたら、どうにかなったかもしれません。でも今は、「後ろ側を見せて」や「歩いてみて」なんて簡単な言葉から、「素材感がわからないから、生地をクローズアップしてもらえる?」なんてフレーズまで喋れないと厳しいかも。無論、返答も理解できなくてはなりません。とまぁ今回のデジタル・ファッション・ウイークは、コミュニケーション手段が限定されているからこそ、双方の資質も問われています。
この問題を克服することは、とにかく挑戦すること、しかないのでしょう。幸いブランド側に話を聞くと、「普段は30分しか時間がない」というバイヤーも「今回は1時間大丈夫」と耳を傾けてくれるそうです。ミラノやパリの街を激走し、渋滞にイライラなんてことがありませんからね。だとしたら上述するような英語から、もう喋って度胸をつけていくしかない!!のです。逆にコレが面倒だから、「やっぱり9、10月は現地で」なんてことになりませんように。
そろそろ「WWDJAPAN ENGLISH」を復活させるタイミングかもしれません。リンク1本目のインバウンド消費に対応する放送回はしばらく需要がなさそうですが、「プレゼンテーション」と「買い付け」の回を収録したら皆さん、ご覧いただけますでしょうか(笑)?
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