新型コロナウイルスの大流行により何百万人もの人が数カ月間にわたって家で過ごす状態が続いたため、ツイッター(Twitter)などソーシャルメディアの利用は急増し、新たなトレンドが生まれた。ツイッターは7月、2020年第2四半期の1日当たりのユーザーベースが前年同期比34%増の186万人になったことを発表。3月から9月までの使用状況に関する新たなリポートでは、パンデミック中に最も人気があったトピックスなどを明らかにした。ここでは、そのいくつかを紹介する。
使用された絵文字で分かるトレンド
リポートによると、ツイッターで使用された絵文字の中で特に人気が高かったのは緑色の微生物マークで、パンデミックが会話の中心になったことにより使用率は17倍以上になった。トイレットペーパーの絵文字も、パンデミック初期の数カ月間に生活必需品が大幅に不足していたことを受けて、約6倍に増加。せっけんの絵文字も2倍になった。また、趣味として編み物などの人気の高まりも、ロックダウン初期のほぼ代名詞となったパン作りには及ばないものの、毛糸玉の絵文字の使用率が70%近く上昇していることから分かる。ちなみに、パンは食べ物のカテゴリーで2位。トップはチキンで、これはマクドナルド(McDONALD’S)がスパイシーなチキンナゲットを発売したことによるものだという。
配信された映画の人気作は?
パンデミックの影響により数カ月間、人々は映画館に行くことができず、配給会社は夏に予定していた人気作品の公開を遅らせることにした。その一方で、ディズニー(DISNEY)が有料配信で公開したいくつかの映画は多くのツイートを集めた。ツイッターで1位になったのは「ブラックパンサー(Black Panther)」で、8月に主演のチャドウィック・ボスマン(Chadwick Boseman)が急逝したことを受けて急上昇。2位は、ディズニーのストリーミングサービスでのみで公開されたビヨンセ(Beyonce)のビジュアルアルバム「ブラック イズ キング(Black Is King)」だった。そのほか、ディズニーが7月に公開したブロードウェイミュージカルの映画版「ハミルトン(Hamilton)」が5位、新作の実写版「ムーラン(Mulan)」が7位にランクインした。
音楽はK-POPスターが席巻
音楽はストリーミングに頼りつつも、歌手やラッパーがニューアルバムやシングルを通常通りリリースしていたため、新型コロナによる影響が少なかったカルチャーの一つだ。近年の傾向としてはK-POPスターがツイッターを席巻しており、ミュージシャン関連のツイートのトップ15のうち4組がK-POPグループという結果に。最も人気だったのはBTSで、カニエ・ウェスト(Kanye West)を上回った。そして、ビヨンセ、ドレイク(Drake)が続き、新進気鋭のラッパーであるミーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)が5位にランクインした。彼女に対する話題の大半はビヨンセをフィーチャリングしたシングル「サヴェージ(Savage)」に関するもの。しかし、彼女はカーディB(Cardi B)のシングル「WAP」にも参加しており、同作は公開時に全音楽ストリーミングチャートでトップを獲得するとともに、ツイッター独自の絵文字“ハッシュフラッグ”を使ってバズを起こした。