フェイスブック(FACEBOOK)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)はオンラインで行った会見の中で、世界最大のアイウエア企業エシロールルックスオティカ(ESSILORLUXOTTICA)との協業によりスマートアイウエアを来年発売すると明かした。
両社はこの数年間協力を続けており、ザッカーバーグCEOは商品の詳細は語らなかったものの、“プロジェクト アリア(PROJECT ARIA)”と呼ぶ「AR(拡張現実)アイウエア開発につながる次のステップ」と説明した。
「われわれの目標は、一日中着用できる通常サイズで見栄えのよいアイウエアを開発し、みなさんを取り巻く世界中の人々とさまざまなビジュアル、デジタルオブジェクト、情報を共有できるようにすることだ」とザッカーバーグCEOはARアイウエア開発に言及した。「遠隔に住む友人がまるであなたの隣に座っているかのように話したり、ゲームを楽しむことができる。また、通りを歩いているときに正しい道順を確認したり、素晴らしいものに出合って、それを誰かと共有したいと思ったときに携帯電話を取り出すことがなくなり、携帯電話を持ち歩く必要もなくなるだろう」。同社ではすでにスマートグラスの技術開発は進んでいるものの、AR機能にはまだ対応できていないというが、イタリア・ミラノのルックスオティカ社を訪れた同CEOは、「彼らはアイウエアを作ることにおいて世界最高だ。『レイバン(RAY-BAN)』『オークリー(OAKLEY)』をはじめ、『アルマーニ(ARMANI)』『ヴェルサーチェ(VERSACE)』まで、さまざまな人たちのためのアイウエアを幅広く手掛けている。私は同社のチームと一緒に過ごし、工場を訪れた後、最高の技術と最高のアイウエアを作ることができる確かなパートナーだと分かった」と自信を深めたようだ。
ルックスオティカもスマートアイウエアのイノベーターになることに意欲を見せている。ロッコ・バジリコ(Rocco Basilico)=ルックスオティカ チーフ・ウエアラブル・オフィサーは声明の中で、「象徴的なブランドである『レイバン』を介して、デジタル化や未来の社会を築くプロジェクトをフェイスブックとコラボレートできることを大変誇りに思う。世界中で多くの消費者に愛され、着用されているブランドと、世界を近づけるデジタル技術とを融合することで、スマートアイウエアに対する期待を喚起することができる。われわれは、世界の見方を変える新時代の製品に道を開いている」と期待感を述べた。
来年、「レイバン」ブランドのスマートアイウエアを発表する予定だが、詳しい機能や価格、発売日は今後明らかにされる予定だ。