青山商事は就職活動向けスーツのレンタルサービスをスタートさせ、10月1日に全国の洋服の青山の全785店舗とザ・スーツカンパニーの全48店舗で受け付けを開始する。
メンズはジャケットとパンツの組み合わせが22サイズ(ザ・スーツカンパニーは14サイズ)、ウィメンズはジャケットとスカートが両業態とも6サイズある。色は黒無地で、年間を通して着用できる仕様となっており、レンタル料金は最大5日間で3900円。レンタル品は販売商品と同等品を使用しており、販売価格と比べて最大で5分の1程度のレンタル料金だという。
レンタルサービスの利用者は洋服の青山かザ・スーツカンパニーの店舗でプロの販売員が採寸した商品を予約し、商品は予約した店舗で受け取る。予約は商品受け取りの90日から10日前までの期間で可能で、衣類のクリーニングや修理などのサービスを手掛けるディアハートとの協業により、使用後は受け取り店舗に返却するだけでクリーニングは不要だ。
今回のレンタルサービスは、神戸大学で活動する広告研究会「アドタス(AdTAS)」とプロジェクトチームを立ち上げ、メンバーである現役学生との意見交換を重ねながらシステムを構築した。面接や会社説明会はオンラインでの定着が見込まれることから、新型コロナ下の就職活動に対応したサービスだ。
青山商事は、2016年にモーニングコートのレンタルサービスを導入して以来、近年のシェアリング志向の高まりとともにタキシード、パーティースーツ、ウィメンズの子ども用お受験スーツ、パーティードレス、セレモニースーツなど6アイテムに拡大している。レンタルサービス関連の売り上げは好調で、20年3月期の売上高は前期比約20%増だった。同社は“所有”から“利用”への消費行動の変化に対応し、今後もレンタルサービスを拡充していく方針だ。