ファッション

「バレンシアガ」のデムナが明かす 新計画の全貌とクチュールへの思い

有料会員限定記事

 デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)「バレンシアガ(BALENCIAGA)」アーティスティック・ディレクターは、極端なシルエットのフーディーやダッドスニーカーなどを提案し、ラグジュアリー・ストリートの世界的な人気の火付け役の一人となったほか、トレンドに大きな影響を与えてきた。また、ファッション業界の慣習にとらわれないアプローチでも知られる存在だ。現在、来年夏のオートクチュール・デビューに向けて準備を進める彼が、新型コロナ禍で感じたことから、デザインやコレクションの構成、発表方法への新たな考えまでを明かす。

 新型コロナウイルスのパンデミックに混乱する多くの人々同様、チューリッヒ近郊の田舎町に住むデムナもロックダウン開始後の数週間をパジャマで過ごし、死亡者数に不安を感じるとともに意気消沈していた。そして、変わってしまった世界の中でファッションはどうやって前に進むのか、それとも止まってしまうのかと考え、「3月以降、私たちが送るこの終末的な生活の中で、ファッションは意味があるのだろうか」と自問したという。

 その後、突如“ファッションへの渇望”を感じた彼は、「家にいるだけなのに、毎朝自分のためだけにドレスアップして、リサーチをしたり、最も奇抜なルックを作ったりしていた」と笑いながら、ゴシックファッションや30cmのプラットホームブーツなどを例に挙げる。「ファッションは、私がこの時期を耐え抜くことを助けてくれた。ファッションの楽しさが自分の中に戻ってきたし、こんな時代でさえもファッションのための場所はあると気付いたんだ」。

この続きを読むには…
残り3380⽂字, 画像6枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。