少林寺拳法グループは、繊維メーカーのシキボウが開発した抗ウイルス加工技術「フルテクト(FLUTECT)」を公認道衣に採用すると発表した。
シキボウによると「フルテクト」は2006年に開発され、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス効果を確認していたが、今年4月に新型コロナウイルスにも効果を確認した。ウイルス減少率は99%以上で、10回洗濯した後も効果が持続するという。
道衣の製造販売を手掛けるオザキは、1973年以来、少林寺拳法のオフィシャルサプライヤーとして道衣や帯など公認用品の企画・製造・販売を担っている。既存の上衣と下ばきのセットの価格は1万円代中心だが、「フルテクト」加工を施した道衣の価格は未定。
少林寺拳法グループは、金剛禅総本山少林寺1300道院と少林寺拳法連盟1200支部で構成されており、約4万5000人が所属している。同グループの担当者は「新型コロナの感染拡大を受け、独自にガイドラインを定めて活動を継続している。『フルテクト』加工を施した道衣を着用することで安心して清潔に修練できる環境が実現できる」と話す。少林寺拳法の全国クラスの大会は、来年3月の高校選抜大会から再開される予定だ。