伊藤忠商事は中国発の「ネイチャーハイク(NATUREHIKE)」と米国発の「ユナイテッドバイブルー(UNITED BY BLUE)」という2つのアウトドアの新ブランドを相次いでスタートする。いずれもカジュアルウェアのOEMやブランド導入、エドウインを所管するジーンズ・カジュアル課が手がけ、マスターライセンス権を取得し、アパレルは自社での企画・生産を行う。
「ネイチャーハイク」は、中国のアウトドア用品の産地として知られる寧波発のファクトリーブランドで、2010年にスタート。全世界でネット通販を軸に展開し、年商は約50億円。国産有力ブランドと遜色のない高品質ながら、価格は5〜6割というコストパフォーマンスの高さで知られ、日本でもアマゾン・ドット・コムなどを通じ、一部の愛好家などから高く評価され、5億〜6億円の売り上げを持つ。伊藤忠はテントなどのギアの独占輸入権を獲得するとともに世界初のアパレルのライセンス権を取得。テントなどの用品とともにウェアの提供をスタートする。ギアとアパレルはいずれもネット通販を軸に展開し、ギアを販売する公式の自社ECサイトの運営を10月から、アパレルは20-21年秋冬物からスタートする。
米国発の「ユナイテッドバイブルー」は、2010年にフィラデルフィアで設立。サステナビリティを強く打ち出しており、製品を一つ販売すると川や海で1ポンドのゴミを取り除く活動を設立以来続けている。この夏にマスターライセンス権を取得し、21年春夏から本格的に展開する。伊藤忠が生産するアイテムも、リサイクルポリエステルの「レニュー」、オーガニックコットン、プレオーガニックコットン、草木染めなどの環境配慮型の生産を行う。ただ価格は、これまで培ったノウハウを活用し、国内アウトドアブランドと同等か、1〜2割ほど安く抑える。再生ポリエステルとコットンの混紡糸を使ったミリタリー風の開襟シャツやポリエステル再生糸を使ったラグランのロングスリーブシャツなど、アウトドア素材にカジュアルウェアを融合したアイテムが特徴。セレクトショップやアウトドア専門店、自社で運営する公式通販サイトで展開する。