米アマゾン(AMAZON)は23日、環境に優しい買い物を支援する新プログラム「クライメイト・プレッジ・フレンドリー(Climate Pledge Friendly)」を導入した。自社で扱う商品を対象に、サステナビリティに関連する認証機関と連携してそれぞれの条件を満たすものに「クライメイト・プレッジ・フレンドリー」ラベルを添付する。導入に際して2万5000種類の商品が同ラベルを取得した。
認証機関は、スイスに拠点を置く繊維業界のサステナビリティ認証機関であるブルーサインテクノロジー(Bluesign Technologies)や、環境に配慮した繊維素材の普及を進める国際NGOのテキスタイル・エクスチェンジ(Textile Exchange)、オーガニックテキスタイル世界基準(Global Organic Textile Standard、GOTS)などの18団体からなる。それらに加えて、デザインに焦点を当てたアマゾン独自の認証「コンパクト・バイ・デザイン(Compact by Design)」も採用。これは、軽量で梱包が少なくてすむデザインの商品に適用されるもので、出荷時の二酸化炭素排出量の削減を促進する狙いだ。
テキスタイル・エクスチェンジのアシュリー・ギル(Ashley Gill)=スタンダード・ディレクターはプログラムについて、「アマゾンが認証機関を選ぶ際に設けた高い基準は、透明性の高い厳選した商品を認証するというわれわれの取り組みと一致している。アマゾンの新しいプログラムは、ブランドとメーカーがよりサステナブルな方法で調達と製造を行い、認定を受け、商品の選択肢を豊かにしていくことを奨励している」と述べた。
一方、世界中に約1億5000万人のプライムメンバーを持つアマゾンのジェフ・ベゾス(Jess Bezos)創設者兼最高経営責任者は「『クライメイト・プレッジ・フレンドリー』は、利用者が環境に優しいサステナブルな製品を見つけるための分かりやすい方法だ。アマゾンで販売する企業にも、将来の世代のために地球環境保護につながるサステナブルな商品を生産するよう促している」とコメントした。
同社は6月には「クライメイト・プレッジ・ファンド(Climate Pledge Fund)」と題した取り組みで、二酸化炭素の排出量削減に貢献する企業に計20億ドル(約2100億円)を助成した。さらに7月には、森林を保護するキャノピー・スタイル(CanopyStyle)が掲げる資源調達についての誓約書に署名し、消滅の危機にある森林から採取されたレーヨンおよびビスコースの削減と、最終的な廃止を目指している。