ビジネス

ニューノーマルと国道16号線 脚光あびる郊外消費

有料会員限定記事

 オンワード樫山によるオフプライスストア「オンワード・グリーン・ストア」の1号店は、千葉県柏市の近隣型ショッピングセンター(NSC)内にある。9月の開店初日に常磐線の柏駅からバスに乗って取材に向かった。車窓から外を眺めていたら、バスの走る道が国道16号線だと気付いた。ワールドが昨年9月に出店したオフプライスストア「アンドブリッジ」の1号店(さいたま市)も16号線のすぐそばだったし、今年3月の2号店(神奈川県相模原市)は16号線沿いのNSCだった。(この記事はWWDジャパン2020年10月5日号からの抜粋です)

 国道16号線は横須賀、町田、相模原、八王子、入間、さいたま、春日部、柏、千葉、木更津まで東京を囲むように走る。都心から半径30〜40kmの円を描く環状道路の一帯は、都心に通勤する人たちのベッドタウンとして発展した。沿線の市町村の人口を合わせると1000万人超。クルマを移動手段にする住民のためのショッピングセンターやチェーン店が並ぶ光景は、「日本の縮図」「ファスト風土」などと言われ、都市論やマーケティング論、文化論などのテーマになってきた。

 16号線はアウトレットモールの集積地帯でもある。都心の百貨店やセレクトショップと適度に離れているため直接的な競合が避けられるからだ。アパレルブランドの余剰在庫を集めて販売するオフプライスストアを試す立地としては適切なのだろう。

この続きを読むには…
残り1217⽂字, 画像2枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。