H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ以下、H&M)の2020年6~8月期(第3四半期)決算は、売上高が前年同期比18.7%減の508億7000万スウェーデンクローナ(約5595億円)、営業利益は同46.3%減の27億スウェーデンクローナ(約297億円)、純利益は同52.8%減の18億2100万スウェーデンクローナ(約200億円)だった。
コロナ禍の影響で世界中の店舗を一時的に休業せざるを得なかったことから、20年3〜5月期(第2四半期)の売上高は同50.1%減の286億6400万スウェーデンクローナ(約3153億円)、純損益は前年同期の45億6900万スウェーデンクローナ(約502億円)の黒字から49億9100万スウェーデンクローナ(約549億円)の赤字となっていたが、店舗の営業再開に伴って業績が急激に回復した。
ヘレナ・ヘルマーソン(Helena Helmersson)最高経営責任者は、「危機的な状況はまだ続くと思われるが、最悪の事態からは脱出できた。今回の難局を経て、企業としてさらに強くなったと確信している」と語った。
H&Mは数年前からECの強化および販売網の最適化を進めているが、コロナ禍によって店舗の統廃合が加速している。同社は20年8月末の時点で5043の店舗を運営しており、5月末の時点では年内に170店を閉じるとしていたが、状況を踏まえてこれを180店に増やす。新規出店は予定通り130店のため、店舗数は差し引きで50店減となる。
また今回の決算発表で、同社は21年に100店程度を新たにオープンし、350店を閉じる計画を明らかにした。これにより、全体でおよそ250店減となる予定だ。