「ポール・スミス(PAUL SMITH)」は10月21日に、創業50周年を記念したカプセルコレクションを発売する。
デザイナーのポール・スミスは80年代にメンズウエアにフォトグラフィックプリントを取り入れ、プリントデザインにおけるパイオニアとしての評判を確立した。同コレクションでは1988年から2002年の間に発表されたアーカイブのグラフィックプリントを再解釈し、メンズとウィメンズのアイテムに落とし込んだ。注目は1994年秋冬コレクションで発表されたスパゲッティプリント。これはポールが80年代に東京を訪れた際に食品サンプル専門店で見つけたプラスチック製のスパゲッティが、サルバドール・ダリ(Salvador Dali)のシュルレアリスムの作品に見えたことをきっかけに誕生したもの。そのほか、光沢のある青リンゴやバラなどのフローラルプリントも登場する。
アイテムはジャージーやボンバージャケット、シャツなどのアパレルからスニーカー、バッグ、時計、革小物などをそろえる。全てに70年代にデザインされたブランド最初のロゴで、アール・デコ調のグラフィックとレトラセットのモダンなフォントが特徴のネームを取り付けた。公式オンラインショップと「ポール・スミス」店舗、一部の主要百貨店イベントスペースで順次販売する。
また、ポールの人物像に迫る書籍「Paul Smith」が10月にファイドン社から出版される。なお、日本語版は11月22日に青幻舎から出版される(7500円)。同書ではポール自身がこれまでインスピレーションを受けてきた50のモノを紹介する。花の種のパッケージや家族写真などさまざまなモノが登場し、彼のデザイナーとしての仕事や思考のプロセスなどを探ることができる。ポールと交友のあるマノロ・ブラニク(Manolo Blahnik)やマーティン・パー(Martin Parr)、ジョン・ポーソン(John Pawson)らの手紙や写真などの寄稿も収められている。公式サイトでは10月1日から先行予約の受け付けを開始した。