REPORT
売れ筋のシンプリシティにアンディ・ウォーホルの60年代のムード
「トム フォード」は2016年春夏メンズ・コレクションを、ロンドン市内のフラッグシップストアでショー形式で発表した。
今シーズンは、半年前に発表した、日本でこそ売りやすそうなタイト&コンパクトなシルエットにアンディ・ウォーホルを意識した1960年代のポップをプラス。スーツは、半年前に発表した、細いラペルにクロップドパンツが特徴の“バックリー”を引き続きプッシュ。そこに、凹凸のある生地とストライプをハイブリッドしたネクタイなどをプラスした。スーツは、モヘア素材を多用することで独特のシャリ感を生み出している。
カジュアルアイテムは、モックカラーのニットに洗いをかけたGジャンなど、60年代のムードそのまま。ブランドが「溶岩」モチーフと呼ぶサイケな模様を、スエードを複雑に切り替えることで表現し、ブルゾンなどに描いた。そのほかのアウターは、ナイロンやコーティングを施したコットンなど。
イブニングではホップサックの生地に水玉をプリントしたり、織りでモアレのような柄を描いたり。エレガントな装いにも、ウォーホルに通じるポップアートをプラス、というワケだ。