ビューティ

「ランコム」が香水の都、南仏グラースの農地を取得 香料植物の持続可能な栽培に取り組む

 「ランコム(LANCOME)」はこのほど、香水産業が盛んなフランス南部の都市グラースにある農園を買収した。農園内には4エーカーのエコサート有機栽培地と数百年の歴史を持つ段畑、蒸留所がある。今回の農地の買収は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産にも登録されているグラースの香料植物の栽培と、精油抽出などの伝統的な香水技術の保護、香料用植物の持続可能な栽培を目的としたもの。同農園を「ドメーヌ ド ラ ロゼ バイ ランコム(Domaine de la Rose by Lancome)」と命名し、ブランドを象徴するローズや香水用の花々の栽培を行う。将来的にはバラの木や花、茎、根の全てを使用するゼロ・ウエイスト(廃棄物ゼロ)式の生産工程による新たな有用成分の開発を目指す。

 同ブランドはグラースと南仏ヴァランソル高原にも農地を保有し、フレグランスやスキンケア製品の香料に使用するセンチフォリアローズやジャスミン、ラベンダーなどの植物を栽培している。今回が3カ所目の農地取得となり、新たな農地により総面積は10エーカーとなる。それぞれの異なる地域特性や気候を生かして主要製品に用いるローズやオリーブ、プラム、イチジクのほか、アイリスやジャスミン、ラベンダー、ダイダイ、月下香、オスマンサス、イモーテル、バーベナ、マドンナリリーなど古くから使用されている香料植物の栽培と生物多様性推進に取り組む。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。