文化服装学院のファッション流通専門課程2年のリテールプランニングコースが立案、運営するセレクトショップ「リテント(RE・TENT)」が、ネットショップ制作サービスのベイス(BASE)を通じてオンラインショップをオープンした。
毎年秋の文化祭に出店していたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で11月に開催予定だった文化祭が中止となったことからオンラインショップに切り替えた。2013年にスタートした「リテント」は、文化祭期間中3日間の出店だけで昨年まで累計3940万円を売り上げた人気のセレクトショップで、赤字だった年は1度もないという。今年は学生約120人がチームに分かれて、オリジナル商品、国内外からの買い付け商品、古着など扱うバリエーション豊かな15ブランドを立ち上げ、10月1日のオープンから約1週間で約200万円を売り上げる好調なスタートを切った。
「リテント」を統括する運営代表学生の川合朱音さんは「ビジュアルでブランドのメッセージを伝えることを心掛け、各ブランドが夏休みを利用して1000枚以上のイメージ写真を撮った。インスタグラムやツイッターを駆使してうまく情報発信できたことが好成績につながっていると思う」と話した。また、同じ運営代表学生の小野未侑さんは「オンラインやSNSは日常的に使用しているが、ビジネスに活用することとは勝手が違う。売るためのポイントは何かなどゼロから学んだ」と感想を話した。このプロジェクトを指導した澤住倫子・ファッション流通専門課程教授は、「学生たちが、これまで未経験だったオンラインショップの運営を実践できたことは貴重た。今後もD2Cビジネスの研究につなげていきたい」と話す。
「リテント」の営業は11月13日まで。当初の目標は経費として使用した400万円の回収だったが、その額は十分に達成できそうだ。