アイウエアブランド「ジンズ(JINS)」を手掛けるジンズホールディングスの2020年8月期の業績は、売上高が前年同期比2.6%減の602億円、営業利益が同24.7%減の56億円の減収減益となった。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、国内は4月と5月に最大で360店舗が営業を自粛し、中国は1月下旬から2月中旬にかけて最大85店舗が営業を自粛したことが響いた。国内のアイウエア事業の売上高は同1.7%減の473億円、海外のアイウエア事業は同2.2%減の108億円。eコマース事業は、同43.2%増の24億円と高伸した。
一式単価は前期の7850円から8260円に増加したものの、年間の販売本数は前期より39万本減少して564万本に落ち込んだ。国内の店舗数は前期末より36店舗増えて415店舗となり、ほぼ計画通りに出店した。今期の新規出店(純増)は、国内20、中国9、台湾5、アメリカ1、香港0を計画している。これにより21年8月期末の店舗数は、国内435、中国171、台湾35、アメリカ6、香港6となる。
オンラインによる決算会見で、田中仁ジンズホールディングスCEOは「新型コロナの影響で、ジンズの課題と新たなチャンスが明らかになった。実店舗に依存したビジネスモデルはぜい弱だ。今後は、DX(デジタルトランスフォーメーション)を加速し、実店舗とeコマースを連動して売り上げを拡大したい。老齢化に加え、テレワークやオンライン学習が増えたことから目の健康は重要度を増し、特にシニア、キッズ、ジュニアの眼鏡市場は拡大すると思う」と話した。
21年8月期の売上高は同19.2%増の718億円、営業利益は最高益となる同47.8%増の83億円を見込んでいる。