高島屋の2020年3〜8月期連結業績は、売上高に相当する営業収益が前年同期比34.4%減の2973億円、営業損益が102億円の赤字(前年同期は134億円の黒字)、純損益が232億円の赤字(同124億円の黒字)だった。特別損失(143億円)のうち、新型コロナウイルスによる損失は103億円。
主力の百貨店事業の営業収益は2419億円(前年同期比37.7%減)、営業損益は138億円の赤字(前年同期は42億円の黒字)。商品別売上高で衣料品は婦人服・用品が44.3%減、紳士服・用品が45.0%減だった。新型コロナによる4月から5月にかけての店舗休業や催事などの自粛、訪日客の激減が痛手となった。「都心の大型店はインバウンドの穴をカバーできていない」(村田善郎社長)。高島屋大阪店の売上高が同46.8%減(404億円)、高島屋新宿店が同47.5%減(189億円)だった。
海外では上海高島屋が営業時間を短縮(1〜3月)、ホーチミン高島屋(3、4月)、サイアム高島屋(3〜5月)、シンガポール高島屋(4〜6月)が臨時休業した。
21年2月期連結業績は、営業収益が前期比25.8%減の6820億円、営業損益が180億円の赤字(前期は255億円の黒字)、純損益が365億円の赤字(前期は160億円の黒字)を予想する。下期は、連結子会社A&S高島屋デューティーフリーが運営するタカシマヤ タイムズスクエア(渋谷区)11階の「高島屋免税店SHILLA&ANA」を10月末で閉店するなど赤字の止血に取り組む。国内百貨店事業の販管費圧縮、EC事業の拡大も併せて進め、「来期(22年2月期)の連結黒字化を目指す」。