ファッション

「ヴェルサーチ」2016年春夏ミラノ・メンズ・コレクション

REPORT

贅沢なシルクをまとう砂漠の旅

2016年春夏シーズンから、スカーフのライセンス契約を終了してインハウスに集約させた「ヴェルサーチ」。それを記念し、会場にはアイコンであるグレカ模様やメドゥーサが描かれたシルクスカーフを吊るし、来場客たちの目を引いた。今季のテーマは“マラケシュの旅”。ランウエイに砂を敷き詰め、壁面には映画「アラビアのロレンス」に出てくるセリフ“No Man Needs Nothing(何も欲しがらない男性なんていない)”のメッセージを投影。前シーズンから継続するエレガントなテーラードに砂漠の色をのせ、エスニックのエッセンスを加えた。

 チョークストライプのスーツには、ひざ上丈のロングシャツ。ジャケットの裾から飛び出し、Iラインの縦長シルエットを強調する。ハードなナッパレザーのライダースにも、同トーンのロングカットソーをプラス。小紋柄とグルカ模様をミックスしたシルクのセットアップは、シルクスカーフのオマージュだろう。筋骨隆々の男クサさを強調するシルエットや強いプリントを美としたかつての「ヴェルサーチ」。そのゴージャス主義の頃と比べれば控えめで大人しくなった印象だが、一目で上質と分かる艶と光沢がたっぷりの高級素材を使ったテーラードを核としたことで、ぐっとリアルでウエアラブルなコレクションに進化している。

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百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

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