「ロベルト カヴァリ(ROBERTO CAVALLI)」のクリエイティブ・コンサルタントに、ファウスト・プリージ(Fausto Puglisi)が就任した。ポール・サリッジ(Paul Surridge)前クリエイティブ・ディレクターが2019年3月に退任して以来、トップがいなかったデザインチームを統括する。同氏による初コレクションは1月に発表予定だ。
プリージ新クリエイティブ・コンサルタントは1976年イタリアのシチリア島生まれ。2010年に自身の名を冠したブランド「ファウスト プリージ」を設立。セクシーな“女性らしさ”やファッションへの大胆なアプローチで、アニマルプリントや鮮やかなパターン、古代ローマの雰囲気を得意とする。
就任に際してプリージ新クリエイティブ・コンサルタントは、「『ロベルト カヴァリ』のような素晴らしいブランドのレガシーを引き継げることをうれしく思うし、誇りに感じる。包括性や美しさに関する私の考えを発展させて、文化、多様性、美学についての対話を増やしていきたい」と述べた。「ロベルト カヴァリ」のエンニオ・フォンタナ(Ennio Fontana)=ジェネラル・マネジャーは「プリージは豊かな経験を有している。彼はブランドのレガシーを理解し、再解釈することができるデザイナーだ」と語った。
同ブランドのジャン・ジャコモ・フェラリス(Gian Giacomo Ferraris)前最高経営責任者(CEO)は年内で退任予定。16年に就任以来、経営不振の脱却に努めていたが、新型コロナによる経済への打撃が退任の決め手となった。
「ロベルト カヴァリ」の親会社は、ドバイの投資会社ビジョン・インベストメント(VISION INVESTMENT)で、19年11月に伊投資会社クレシドラ(CLESSIDRA)から全株式を取得した。ビジョン・インベストメントのオーナーは、不動産開発会社ダマック・プロパティーズ・グループ(DAMAC PROPERTIES GROUP以下、ダマック)のフセイン・サジワニ(Hussain Sajwani)創業者兼会長で、22年オープン予定であるダマック傘下の投資会社が建設に携わるホテルの内装を「ロベルト カヴァリ」が担当するほか、同ブランドのコンテンポラリーライン「ジャスト カヴァリ(JUST CAVALLI)」がドバイで展開しているラグジュアリーヴィラ事業の建設をダマックが請け負っている。