能とファッションを融合したパフォーマンス「観世清和 × コシノジュンコ “継承される伝統と現在の融合”」が11月9日、東京・銀座の観世能楽堂で開催される。伝統文化を紹介する雑誌「アクト4(ACT4)」を発行するインプレザリオが主催し、これまで同誌で紹介してきた能楽の二十六世観世宗家である観世清和と、ファッションデザイナーのコシノジュンコのコラボレーションが実現した。観世能楽堂が渋谷・松濤から銀座に移転して3周年を記念して5月の開催を予定していたが、コロナ禍の影響で延期となり、11月の秋開催となった。
昼の部と夜の部の2回公演で、第1部では、コシノジュンコが過去に京都とパリで発表した「風神雷神」の美意識を表現したファッションショーを開催。第2部では観世清和による初心者でも親しみやすい演目「紅葉狩 鬼揃」をコシノジュンコによる舞台装置と衣装デザインで披露する。
10月26日に開かれた記者発表会でコシノジュンコは「今日ここで、観世さんたちと一緒に並んでいることを奇跡に思う。京都では琳派400周年の際にショーをして、パリでもオテル・ド・ヴィル(パリ市庁舎)の開催でも、多くの方に面白いと言って頂けた内容。東京では披露したことがなかったのでこの機会に見せられることは嬉しい。今は外国に頼る時代ではなく、日本人が日本を見直すとき。全てタイミングで、今そのときが来たと感じている」と語った。
観世清和は「私たちには700年間の歴史があるが、これまでその時代の社会情勢を取り入れ、現代人としての感性を持って取り組んできた。コシノ先生が素晴らしい作品をつくられたとう話を、佐藤(真理子「アクト4」編集長)さんから伺い、『私たちがやらなければ、誰がやるんだ』と思った」と話した。
■観世清和 × コシノジュンコ “継承される伝統と現在の融合”
日程:11月9日 昼の部13:00/夜の部17:00
会場:観世能楽堂
住所:東京都中央区銀座6-10-1 ギンザ シックス地下3階
入場料:全席指定2万円(イープラスで事前予約)