プロデュース事業やソーシャルビジネスの課題解決支援を手掛けるコクーンラボは、イタリアのファッションブランド「ボッテガ マルティネーゼ(BOTTEGA MARTINESE)」の独占輸入販売権を取得した。コクーンラボの100%子会社、ユーロファッションジャパンを立ち上げ、11月に輸入販売を開始する。
「ボッテガ マルティネーゼ」は1974年にイタリア・マルティナフランカで仕立屋として創業し、イタリアのクチュールブランドのジャケットやコートを手掛けてきた。2014年に2代目のガエターノ・タリエンテ(Gaetano Tagliente)とステファニア・カピエッロ(Stefania Cappiello)がオリジナルブランドをスタート。ブランド名の「ボッテガ マルティネーゼ」は“マルティナフランカの工房”を意味する。アウターウエアを中心にそろえ、良質な生地とテーラーメイドの型紙から作る立体的フォルム、南イタリアらしい鮮やかなカラーが強みだ。
ユーロファッションジャパンの酒井健志・最高執行責任者(COO)は「大量生産、大量廃棄ではない丁寧なモノ作りが今の時代に求められている。現地の工房を訪れた際、職人による温かいモノ作りに共感し、コミュニティー作りに重きを置くわれわれと親和性を感じた。ただ流行を追うのではなく、時代の感性を映しながら、根底にあるモノ作りに関する物語やこだわりを語ることができるブランドだ」と話す。
販路は11月6日にオープンする自社ECと、会員制のサロンコミュニティー「ファミリアマルティネ−ゼ」の2軸。本国の工場と連携し、日本とイタリアの2カ国での発送に対応する。アウターの中心価格はメンズ・ウィメンズ共に7万〜9万円。シーズンで、メンズとウィメンズで20〜25型をそろえる。また日本国内の仕立て屋などと連携し、フィッティングができる場所を設けるほか、ECでのリターンや修理対応を充実させ、ユーザビリティーを高めていく。
サロンコミュニティー「ファミリア マルティネ−ゼ」では、“スロー”“コージー”“クオリティー”をテーマに、「ボッテガ マルティネーゼ」の洋服の販売だけでなく、食や住などライフスタイル全般に関わるサービスを提供する。「例えば、『ボッテガ マルティネーゼ』の工房ツアーやスタイリストによるスタイリングの提案、コクーンラボでつながりのある農家の野菜やワインなどのサブスクリプションサービスを考えている」と酒井COO。会費は100万円と60万円の価格プランを用意する。
11月30日にはメディアおよび関係者向けにお披露目イベントを開催する。会場では、ファッションショーを披露し、飲食を楽しむことができるマルシェも開く予定。「外出が難しくなっている今だからこそ、おしゃれをして出掛けるきっかけを提案したい。服や食のストーリーを聞いて買い物を楽しめる空間にしていく」という。初年度の売上高は5000万円を目指す。