サステナビリティの一環として、資源を循環利用し廃棄物を出さないサーキュラーエコノミーを実現し、気候変動や資源枯渇を食い止める動きが活発化している。「ユニクロ(UNIQLO)」は全商品をリサイクル、リユースする取り組みRE.UNIQLO(リ・ユニクロ)を始動。回収衣料を難民支援や代替燃料に活用してきたが、新たに“服から服へ”生まれ変わらせることを実現。その第1弾となる「ユニクロU」のウルトラライトダウンが11月2日に発売されるのを前に、製造過程のカギを握る東レの工場を訪問し、工程や課題を聞いた。(この記事はWWDジャパン2020年10月26日号からの抜粋に加筆しています)
「ユニクロ」がお客様から回収した使用済みダウン製品を解体し、ダウンとフェザーを分離・回収する拠点となっているのが、京都駅や琵琶湖にもほど近い滋賀県大津市にある東レの瀬田工場だ。1938年に操業し、紡績に始まり、現在はテクノラマGⅢ(人工気象室)やテキスタイル・機能資材開発センターなど最先端技術と歴史が共存している重要な開発基地だ。
「ユニクロ」と東レは1990年代から取引を開始し、2006年に戦略的パートナーシップを締結し5年ごとに更新。取引額は06~10年には累計2500億円、11~15年には累計6000億円規模、そして、16~20年には累計1兆円規模に拡大してきた。この間、ヒートテック、エアリズム、ドライEX、ウルトラライトダウン、感動パンツなど多くのメガヒット商品を共同開発してきた。
リサイクルダウンについては14年から再生羽毛の検証を開始し、17年末から商品化に本格着手。今春発売したリサイクルペットボトルを原料にしたドライEXに続くサステナブル商品、かつ、“服から服へ”の記念すべき初商材といえる。
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