ビューティ
連載 ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望 第7回

化粧品ブランドが米国で急速に政治化した理由

有料会員限定記事

 ファッションとビューティ、オフラインとオンラインを結びつける「WWDジャパン」がスタートするビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のビューティニュースを起点に識者が業界の展望を語る。識者は、美容媒体の編集長やコンサルタント、エコノミスト、そしてサロンスタイリスト。ビューティ業界の半歩先は、ファッション業界の“道しるべ”にもなるだろう。今週は、間近に迫った米大統領選にまつわるビューティ業界の動きについて。

今週の識者

矢野貴久子/アイスタイル「BeautyTech.jp」編集長

 一瞬、「何かのパロディー?」と思った、ツイッターのタイムラインに突然現れた#BidenBeautyの文字と真っ青な化粧品スポンジ。公然とジョー・バイデン(Joe Biden)民主党大統領候補を支持する化粧品ブランドが誕生したことに気付くまで、数秒の時間が必要だった。2020年9月30日に突如登場した「化粧品ブランド」は、匿名のチームが運営している。美容業界メディア「コスメティックビジネス」によれば、このブランドはバイデンとカマラ・ハリス(Kamala Harris)民主党副代表候補の陣営からも承認を得ており、売り上げは「バイデン・ビクトリー・ファンド」に100%寄付されるという。

 ここまで極端ではないにしても、半ば公然とバイデンとハリスを支持するブランドも現れ始めた。「ビューティベイカリー(BEAUTY BAKERIE)」はバイデン候補をサポートする組織とコラボした。「グロシエ(GLOSSIER)」や「ザ リップ バー(THE LIP BAR)」などミレニアル世代に人気のブランドも、ミシェル・オバマ(Michelle Obama)の非営利団体「When We All Vote」とパートナーシップを組んでいる。

この続きを読むには…
残り2182⽂字, 画像1枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。