デサントは、国内で「デサント(DESCENTE)」ブランドの出店拡大に乗り出す。9月末時点で16店舗の直営店を、来期(2022年3月期)からの出店拡大によって早期に50店舗、中長期的には100店舗まで増やす。本格的な競技ウエアからカジュアルウエアまでブランドの世界観を伝えられる拠点を増やし、認知度と売り上げのアップを図る。
6日にオンラインで行われた20年4〜9月期の決算会見で小関秀一社長が明かした。同社はスポーツ専門店などへの卸売りが主体のため「(直営店の)出店拡大は簡単ではない」としながらも、「これだけ高いレベルのモノ作りを行い、多くのスポーツ選手に支持されているのだから(一般消費者に)もっと知られるべきであり、そのために直営店の強化は欠かせない」と話す。
同社は「デサント」「ルコックススポルティフ(LE COQ SPORTIF)」「マンシングウエア(MUNSINGWEAR)」「アリーナ(ARENA)」などで国内に直営店を59店舗運営する。日本における直営店の売上高比率は10%と低く、ECとともに戦略的に強化する方針だ。なかでも社名ブランドである「デサント」の伸び代が大きいとみて投資をかける。
デサントの2020年4〜9月期連結決算は、売上高が前年同期比34.9%減の428億円、純損益が12億円の赤字(前年同期は22億円の黒字)だった。コロナの打撃を受けたものの、中国の回復が早かったことと、日本でも7月以降は持ち直したため、7月に発表した数値予想よりも改善した。