クラボウの繊維事業の2020年4~9月期の売上高は前年同期比24.1%減の197億円、営業損益は11億7000万円の赤字(前期は10億3000万円の赤字)だった。
原糸分野およびカジュアル分野は、新型コロナウイルスの感染拡大による取引先の店舗休業や個人消費の低迷の影響を受けて減収。主力のユニホーム分野も建設業や製造業向けの販売不振により減収となった。一方、抗菌・抗ウイルス機能素材の販売は好調だった。
同社が独自開発した抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術“クレンゼ(CLENSE)”を使用した製品を販売しており、女性向けマスク“クレンゼ コフレマスク”と子ども用“クレンゼ ドライマスク”のほか、医療・介護従事者向けの“クレンゼ 防護ガウン”などを手掛けている。
また繊維事業部は先ごろ、伊藤忠商事の繊維カンパニーと環境に配慮した独自のテキスタイル技術を駆使した新しい商品やビジネスモデルの創出、新しい価値の提供を行うことを目的とした戦略的パートナーシップ契約を締結し、次代に向けた事業の拡大を進めている。
21年3月期の通期連結の業績予想は、売上高が同10.4%減の1280億円、営業利益が同33.9%減の30億円。繊維事業の売上高は440億円、営業損益は16億円の赤字を予想している。