米大統領選で当選が確実となった民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領は、11月7日(現地時間)にデラウェア州ウィルミントンで勝利演説を行い、「分断でなく結束を目指す大統領になる」と国民に語りかけた。
バイデン前副大統領は紺色のスーツと淡い水色のネクタイ姿で登壇。ファーストレディーとなるジル・バイデン(Jill Biden)夫人は、米ブランド「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA)」のフローラル模様のワンピースを着用した。博士号を持つバイデン夫人はノーザンバージニア・コミュニティー・カレッジ(Northern Virginia Community College)の教授を務めており、ファーストレディーへの就任後も仕事を続ける予定だとして注目を集めている。
ジャマイカ系とインド系のルーツを持ち、有色人種の女性として初めて副大統領となるカマラ・ハリス(Kamala Harris)上院議員は、やはり米ブランドである「キャロリーナ ヘレラ(CAROLINA HERRERA)」の白いパンツスーツで登場した。「私は初めて副大統領になる女性かもしれないが、最後ではないだろう。今夜これを見ている全ての小さな女の子たちが、アメリカは可能性の国だと理解するからだ」と演説した。同氏が白いスーツを選んだのは、20世紀初頭の英国で婦人参政権運動を行った急進的な女性たち、“サフラジェット(Suffragette)”のシンボルカラーが白、紫、緑だったからではないかといわれている。
オスカー デ ラ レンタのアレックス・ボレン(Alex Bolen)最高経営責任者は、「当社は以前からバイデン夫人のファンであり、過去に何回か衣装を提供している。ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官やローラ・ブッシュ(Laura Bush)元米大統領夫人、そして博士であるバイデン夫人など、ロールモデルとなる女性たちの服として選ばれて光栄に思う」とコメントした。同ブランドは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の長女、イヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)の愛用ブランドの一つでもある。
バイデン夫人は前副大統領の妻として“セカンドレディー”を務めていたが、値札を見てから買い物をするような、ごく一般的な感覚の持ち主として知られている。衣服もクラシックなテイストを好み、あまり有名でないコンテンポラリーブランドも着用しているが、ここ数カ月は「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」や「クリスチャン・シリアノ(CHRISTIAN SIRIANO)」などの有名ブランドを着る機会も多くなっているようだ。なお「ラルフ ローレン」は、トランプ米大統領の就任式でメラニア・トランプ(Melania Trump)夫人が着用したドレスも手掛けている。