※この記事は2020年8月17日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
セレクト内ポップアップで「実験」を
高校は静岡、大学は仙台、そして卒業後は再び静岡、からのニューヨーク!!「WWDジャパン」で働くことになって初めて上京した(と言っても、東京暮らしは1年でイヤになり、横浜に引っ越して10年以上が経ちましたw)私にとって、東京のブランドショップは憧れでした。
いや、静岡はもちろん、仙台はスゴいんですよ。下のリンク1本目で触れている「リヴォリューション」は、仙台はおろか宮城、いや東北ファッションの総本山。私もここでいろんなブランドに触れ、憧れ、購入し(ちなみに当時ご執心だったのは「プリ・ド・ボテ」というブランドです)、結果バイト代が右から左に流れる生活を送ってしまいました(苦笑)。私の“ファッション愛”の原点は、「仙台のリヴォリューションにあり!!」と言っても過言ではありません。でも心の中では時々、「東京には、このブランドのオンリーショップがあって、この数倍も洋服があるんだろうなぁ」なんて思うこともありました。ECなんてない時代です。だから「カラー」のポップアップツアーという発想、とってもステキだと思います。“kolor is everywhere”って名前もいいですね。「地方にいる、俺のそばにも『カラー』はいる!!」そんな風に思わせるネーミング、カッコ良きです。
この「カラー」同様、セレクトショップの中にポップアップを開くことについては、結構なポテンシャルを感じています。リンク2本目の「ミッドウエスト」大澤バイヤーが妄想するのは、セレクトショップ内セレクトショップ。これなら普段取り扱っていないブランドを売り場に並べるハードルも低そうだし、同じブランドを取り扱っていてもキュレーションの違いが表現できそう。出店時の初期投資、そこで生まれるバイヤーやショップスタッフ、顧客同士のコミュニケーションなどを考えても、「良き」と思います。都内では「ユナイテッド ヌード」旗艦店の上に、福岡のセレクト「マギークープ」が出店なんてニュースが、コレに近いでしょうか?リンク3本目をご覧ください。
そして、コレをビューティでやってみては?と思うのですよ。特に「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー」や「Y-3」的なラグジュアリー・ストリートのウィメンズを扱うようなセレクトは是非、コスメブランドのポップアップに名乗りをあげていただけないでしょうか?
そう思うようになったのは2、3年前。ビューティ業界の友人に、「ああいうストリートなスタイルの女性は、どんなビューティブランドを使ってるの?」と聞かれ、「ん~、確かによくわかんないかも」と思ってからです。「アディクション」や「ナーズ」「M・A・C」でしょうか?「スリー」とかなのかしら?個人的には「イヴ・サンローラン」や「ジバンシイ」を期待してしまったり。ムムム~、1つに絞れないということは、いろんな可能性があるのではないか?そう思ってしまい、以来「いつか、どこかで実験してくれないか?」なんて思っているのです。「だったら、百貨店で買い回りを聞いてみたら?」という声もあるでしょう。でも、質問したのが百貨店で働く友人なのです(笑)。
ということでビューティも含め、ポップアップでセレクトショップにいろんな実験をして欲しいと思う今日この頃。そして、その縁を生み出すのは、私たち「WWDジャパン」だとも思っています。
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