ファッション

「ケンゾー」が山本寛斎氏とのコラボコレクションを発売

 「ケンゾー(KENZO)」は故山本寛斎氏とのコラボカプセルコレクションを30日、同ブランドの店舗とオンラインで発売する(日本では12月16日発売)。動物モチーフやアニマルプリントを得意とする両者のコラボで、山本氏のアーカイブからモチーフやアートワークを再考し、「ケンゾー」のデザインと組み合わせたコレクションだ。30着のウィメンズアイテムと25着のメンズアイテム、22のアクセサリーをそろえ、価格は125〜1270ドル(約1万3000〜13万2000円)だ。

 「ケンゾー」のフェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(Felipe Oliveira Baptista)=クリエイティブ・ディレクターは2019年7月の現職就任時にコラボのアイデアを持っていたといい、当時「ケンゾー」の創業者、高田賢三氏と山本氏にプロジェクトの賛同を得ていた。

 バティスタ=クリエイティブ・ディレクターは、「両者はカラフルで奇抜なデザインを通してファッションに革命をもたらした人物。そして、他にはない方法で東洋と西洋の文化を融合させたパイオニアだ。伝説の2人の新たな物語を始めるのはとてもワクワクする。私のお気に入りは虎が前面と背面にある黒いTシャツで、山本寛斎氏が手書きした書体で『KENZO』『カンサイ』『フェリペ』と書かれている」とコメントした。

 山本氏は70年代初頭に日本人として初めてロンドンでファッションショーを開催して以来、音楽やダンス、アクロバットなど日本の伝統的なお祭りの要素を組み合わせた“元氣”なショーの数々で世界を魅了した。急性骨髄性白血病により20年7月21日、76歳で死去した。

 高田氏は60年代後半にパリデビューを果たし、モデルが踊っていたり動物までもが登場する熱烈なファッションショーを通じてファッションを開拓していった。新型コロナウイルスの合併症により10月4日、パリ郊外のヌイイ=シュル=セーヌにあるアメリカン・ホスピタルで死去した。81歳だった。

 バティスタ=クリエイティブ・ディレクターはコレクションを通じて、彼らの才能と功績を称えるオマージュを捧げたという。「おそらくだが、このように賢三氏と寛斎氏の名が残されていくことは2人とも望んでいると思う。仕事を通じて世界に喜びをもたらすことに人生を尽くした2人に捧げる」と語った。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。