ファッション

「フェンディ」2016年春夏ミラノ・メンズ・コレクション

REPORT

夜露で煌くダーク・エレガンス

2016年春夏の「フェンディ」コレクションがイメージさせるのは、とある雨の夜。照明を受けて細かに光が拡散するランウエイは、雨に濡れた砂利が街のネオンを反射した夜道のように見える。コレクションは装飾を極力省き、ボリュームの強弱をつけたクリーン&コンフォートなスタイル。ダルブルーやブラウン、グレーといった、まるで秋冬のようなカラーパレットが中心だが、ほのかに煌くアクセントを盛り込むことで光をまとい、エレガントな男性像にまとめている。

リフレクトする様を描くアイデアは、レザーを自在に操るメゾンならではのテクニックが光る。一枚革のナッパレザーを丁寧になめしてツヤを出したり、得意とするニードルパンチで徐々に色が濃くなるカラーグラデーションを描いてコントラストをつけたり。ジャケットのパッチポケット部分やバックパックに施したステッチは、雨粒もしくは夜露がキラリと反射する様子をイメージ。細かなジオメトリック模様のセットアップには、サテンシルクのトップスをレイヤードした。視覚に訴えながら、ロマンチックなストーリーが広がるコレクションだ。アクセサリーでは、アイキャッチな“バッグバグズ”が揺れるバックパックを拡充した他、バックパック型のミニポーチも登場。スリッポンのアッパーにドレスシューズのラストをドッキングしたシューズなど、キュートやリラックスのムードも継続してメゾンの個性を際立たせている。

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2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

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