「WWDジャパン」12月14日号は「2021年春夏リアルトレンド特集」です。“どうでもいい服”はもういらない。今回のタイトルに据えたこのメッセージは、消費者のリアルな声でもあると私たちは考えます。
ファッションビル、セレクトショップ、百貨店などを中心とするウィメンズアパレルのリアルトレンド市場は、コロナ禍での外出機会の減少、リモートワークの普及で厳しい状況にあります。市場に本当に求められている服を作らなければ、もはや生き残ることができない時代を迎えています。新常態を戦うヒントを探るため、「スナイデル(SNIDEL)」「リムアーク(RIM.ARK)」「エストネーション(ESTNATION)」のディレクターに、新常態における戦い方を聞きました。
特集の第2見開きでは、計17ブランド・ショップの春夏の新作を一挙に紹介。チアフルカラーや“映え”トップスなど、アパレルを取り巻く「不要不急」論を吹き飛ばすような、個性ある打ち出しが並びます。また消費者の実態を探るため、働く20代後半の女性3人を集めた特別座談会も実施しました。自粛期間中から現在に至るまでの服や化粧品などの買い物事情、ライフスタイルの変化を語ってもらいました。
ミニ特集では「シャネル(CHANEL)」のブルーノ・パブロフスキー=ファッション部門プレジデントへのインタビューが必見。新型コロナ禍のこの1年において、「シャネル」がとった選択と成果、今後の課題を聞きました。ビューティのトピックスは、「ヘパリン類似物質配合製品が続出登場」。2017年ごろに美容目的での処方使用も話題になった「ヒルドイド」との違いや、マーケットに出ている各商品の違いを比較・分析します。在庫最適化のスペシャリストである齊藤孝浩ディマンドワークス代表の連載「ファッション業界のミカタ」では、島忠の買収でも話題をさらったニトリをピックアップ。コロナ禍でも強さを見せる秘けつ、アパレル挑戦の展望を解説しています。
PHOTO:KAZUO YOSHIDA