「ディーゼル(DIESEL)」や「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」を擁するOTBのレンツォ・ロッソ(Renzo Rosso)会長が、「ジル サンダー(JIL SANDER)」の獲得を目論んでいると噂されている。
OTBは交渉相手についての言及を避けているが、米「WWD」への声明の中で「市場に出回っているさまざまな機会や企業について検討をしているのは事実だ。現代的でサステナブルな方法で、われわれのビジネスの規模を大きくしたいと考えている。パンデミック下で行っていたようにまずはパイプラインを強化して、イタリア産にこだわりたい。グループ全体と事業主との戦略的見解とも一致している」と述べた。
ミラノの情報筋によると、「ジル サンダー」を所有するオンワードホールディングス(ONWARD HOLDINGS)はグローバル金融サービスグループの野村をアドバイザーに任命し、OTBと交渉中だという。野村はコメントの要請に応じていない。
「ディーゼル」「メゾン マルジェラ」「マルニ(MARNI)」「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR & ROLF)」「アミリ(AMIRI)」などの親会社であるOTBの2019年の売上高は、前年比6.4%増の15億3000万ユーロ(約1930億円)で黒字だった。