パリの大型素材見本市「プルミエール・ヴィジョン(PREMIERE VISION以下、PV)」は2022年春夏向けの21年2月展を100%オンラインで開催すると発表した。会期は2月15~19日の1週間。リアルイベントの再開は2021年後半になると予想されており、世界規模での衛生的制約が引き続くとされているため。
19年9月展は当初リアル展とデジタル展の両方を予定していたが、リアル展の開催を見送っていた。オンライン展には1675社が出展し、4万3000点を超える素材を掲載。約120か国から1万9500人が来場し、オンラインセミナープログラムには4000人以上が参加した。
ジル・ラスボルド(Gilles Lasbordes)=ゼネラルマネージャーは 「ワクチンの到来により、再開の見通しが立ち始めているように見受けられる一方、衛生危機後の厳しい経済の結果が少しずつ姿を現している。しかしながら、この衛生危機は、ファッション市場向けに新たなビジネスの機会を生み出し、促進させた。デジタルテクノロジーの広範囲にわたる採用と、アパレルブランドが顧客との関係を維持し、パーソナライズし、彼らの購入プロセスを手助けする、新サービスの実現により、ファッション業界のデジタルトランスフォーメーションは、次の段階に入っている。消費行動も変化した。国産であることや『メード・イン』に代表されるように、エコレスポンシブル、透明性、トレーサビリティーが、これまでになく消費者たちの期待の中核を担っている。この進展は、アパレルブランドやサプライヤーたちにとって、新しいノウハウを開発し、そのサービスを刷新し、ファッションソーシングの発展に合わせる好機でもある。リアルイベント再開までの間、このデジタルイベントは、バイヤー、クリエイティブチーム、決裁者、サプライヤーといった、業界の全てのプレイヤーたちが集まり、相互に作用し、活動することを可能にする」とコメントを発表した。