環境省はサステナブルなファッション産業実現に向けて本格的に動き出した。まずは、日本国内のファッションに着目したデータがほとんどないことから、ファッション産業が環境に与える影響をサプライチェーンの各段階で調査する。衣服の供給量や消費量、古繊維の回収量、サプライチェーンにおける各段階の環境負荷(CO2排出量、水資源管理、汚染防止・管理、廃棄物管理、自然資源管理など)を全国の企業や関係機関など約20カ所に聞き取りし、推定する。加えて、国内外の好事例の情報収集も行い、環境への負荷を軽減するために、消費者、国内企業、自治体、国などがどのような対応策を取り得るのかの報告書を今年度中に作成する。
小泉進次郎環境大臣はかねてから、ファッション産業は国際的にも環境への負荷が大きいと指摘されていることから「ファッション抜きに日本のカーボンニュートラルを2050年までに実現することはできない」といい、「ファッションに無関心な人はいても無関係な人はいない。ファッションの問題に取り組むことで日本全体のライフスタイルをより脱炭素型、カーボンニュートラルに向けていくことが大事だ」と語っていた。環境省は9月、27人から成る「ファッションと環境」タスクフォースを立ち上げている。