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新型コロナ感染予防対策にドイツでシェアNo.1の除菌・消毒品ブランド「サグロタン」が活躍 海外ビューティ通信ベルリン編

 世界に目を向けると日本とは異なる美容トレンドが生まれている。そこで、連載「海外ビューティ通信」ではパリやニューヨーク、ソウル、ベルリンの4都市に住む美容通に最新ビューティ事情をリポートしてもらう。(本文中の円換算レート:1ユーロ=126円)

 新型コロナウイルスの感染拡大により11月2日から来年の1月10日(暫定)まで2度目のロックダウンとなったドイツ。12月16日からはヘアサロンやショップ、学校なども閉鎖となり、1回目のロックダウンとなった3月同様、厳しい規制が設けられている。そんなドイツで、マスク着用と併せて日常的な習慣となったのが手洗いとうがい、手の消毒など感染予防のための対策である。

 ドイツ語ではまとめ買いすることを“ハムスター買い”を意味する「ハムスターカウフ(Hamsterkauf)」というが、3月のロックダウン時にはトイレットペーパーに続き、ハンドソープや除菌ジェルが多くの店舗で完売状態となった。中でも除菌・消毒製品に特化した老舗メーカーの「サグロタン(SAGROTAN)」の薬用ハンドソープが圧倒的な人気で、第2波が収まった現在も品薄状態の店舗が多くある。

 「サグロタン」は、1912年にハンブルクで設立。現在はドイツ南西部のハイデルバルクに拠点を置くレキットベンキーザー・ハイジーン・ホーム・ドイチュラント(RB Hygiene Home Deutschland GmbH)が製造・販売を行っている。同ブランドは100年以上の長い歴史を誇るだけでなく、米市場調査会社ニールセン(Nielsen Holdings PLC)によると、2006年以降、ドイツの除菌・消毒製品市場でシェア1位を獲得している。

 「サグロタン」の薬用ハンドソープは、ポンプを押すとそのまま泡が出るタイプと液体ジェルタイプの2種類があり、ドイツの2大ドラッグストア「ディーエム(dm)」と「ロスマン(Rossmann)」で簡単に手に入れることができる。筆者のおすすめであり人気商品は泡タイプで、日本製品によく見られる弾力性のある泡ではなく、水気を多く含んだ緩やかな泡が特徴だ。

 泡タイプは液体ジェルタイプよりも化学成分が45%少なく、肌に優しい上に抗菌性があるサリチル酸配合で、バクテリア除去率は99.9%と高い。香りはバニラ&オーキット、シトラス&オレンジブロッサム、チェリーブロッサム&ローズの3種類があり、洗った後にいい香りが持続する。しっとりした肌になるのも人気の理由だ。ポンプを回してロックすれば、外出先に持ち運ぶことも可能だ。

 優れた特性を持ちながら、ドラッグストア「ロスマン」での販売価格は250mLで1.95ユーロ(約240円)と安価に手に入れることができる。 詰め替えタイプは同じ容量が1.45ユーロ(約180円)で販売し、ドラッグストアでは前述の“ハムスター買い”に走る人が続出している。液体ジェルタイプもアロエベラやアップル&ジャスミンなど5つの香りがあり、泡タイプとほぼ同額で購入することができる。薬用ハンドソープ以外に洗濯除菌剤、消毒スプレー、消毒液、便座クリーナーなどといった除菌や消毒専用の製品を多数展開し、どの製品もバクテリア除菌率99.9%と表示している。

 100年以上にわたり家庭内の衛生を保つために尽力してきた同ブランドは、コロナ禍においてさらに活動を活発化することになる。7月にはハイデルベルクをはじめドイツ全土の学校を対象に、10万個以上の薬用ハンドソープを提供し社会貢献活動にも力を注いでいる。ドイツの除菌・消毒製品メーカーでは初の試みとなったが、薬用ハンドソープを使った手洗いは子どもを感染症から保護し、病気を避けるための適切な手指衛生として重要であると認識され、配布した学校の77%から非常に高い評価を得た。

 「サグロタン」のオフィシャルウェブサイトには、正しい手洗い方法が記されている。30秒から1分間手を洗うことによって、下痢、嘔吐、そのほかの感染症を引き起こす可能性のある有害な細菌の拡散を大幅に減らすことができるとある。改めて正しい手洗いや消毒方法を知ることで、感染拡大防止につながることを願わずにはいられない。

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