お久しぶりです。「って言われてもあなた誰?」という反応をもらっても仕方ないくらい本連載の更新をサボっておりました私、「WWDジャパン」編集長の向と申します。年内駆け込みで最近の仕事を振り返らせていただきます。今年は新型コロナ下で簡単には会えないからこそひとつひとつが記憶に残る取材となりました。家族や友人との時間も同じですよね。皆さま、どうぞ穏やかな年末年始をお迎えください。
10月16日(金)
「ファセッタズム」でTikTokスターたちをスナップ
時を10月まで戻します。5年ぶりのファッションショーを東京で披露した「ファセッタズム(FACETASM)」へ向かうと会場である夜の寺田倉庫周辺で早速“イケてる”ザワツキを嗅ぎ取りました。ちょっと粋がった人(誉め言葉です)が集る場所には独特な空気があり私は好きです。路上で山本さん(詳細は割愛しますが頑張っている業界人のひとり)とすれ違うと「お!久しぶり!」に続く2言目で「彼、よろしくね」とモデルの大平修造さんを紹介してくれました。文句なしにカッコいいし「ファセッタズム」が似合っている!早速スナップさせてもらいました。ティックトック(TikTok)スターとは聞いていましたがそのフォロワー数はなんと290万(12月26日時点)!凄っ!大阪市の人口約270万より多いですよ。会場の中では話題のよしミチ姉弟もスナップ。弟のよしあきさんが着ているのは「ファセッタズム」のウィメンズのブラウスです。お似合い。
1 / 3
10月19日(月)
「ギャルソン」ファミリーのショー、動画3連発
この日は東京・南青山のコム デ ギャルソン本社で「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」(動画上)、「ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME DES GARCONS)」(動画中)、「ノワール ケイ ニノミヤ(NOIR KEI NINOMIYA)」(動画下)の3ブランドのショーとインスタレーションが一気に発表になりました。孤高であり同時に人間味溢れるギャルソンファミリーの生き様を見るようなショーを動画で撮りました。3連チャンでお楽しみください。
10月27日(火)
ファッション ワールドで篠原ともえさんとサステナビリティ対談
東京ビッグサイトで開かれた「ファッション ワールド」でセミナーを2本担当しました。そのひとつが篠原ともえさんとの対談でテーマは「サステナビリティが広げるクリエイションの可能性」。1年前にこの内容で書いた私のコラムを読んだ篠原さんから声をかけてもらいました。篠原さんは衣装デザイナーとしても活躍しており、嵐の衣装も手掛けたそう。遠景写真で恐縮ですが、見てもらいたいのは篠原さんが着ているドレス。彼女自身がデザインした余剰生地を使った廃棄ゼロパターンの服です。美しい服でした。タレントの衣装は多くの人が目にしますからそこにサステナビリティの考え方を反映するのは影響力大でよいですね。
1 / 1
11月5日(木)
バレンシアガ表参道店 たとえるなら超おしゃれな“倉庫”
「バレンシアガ(BALENCIAGA)」青山店のリニューアルオープンの内覧会へ。何を隠そう私、間違えて1週間前に一度訪れておりその時はしっかりとした仮囲いで入口が見つからず(当たり前)、「さすが『バレンシアガ』、攻めるな」と思いましたが、単なる私のミスでした。それはさておき内覧と言っても感染対策から同時間に滞在するのは数人だけ。人気がない巨大な店舗でその魅力をズシリと体感しました。短く表現するなら「めちゃくちゃおしゃれな倉庫」です。
デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)は大衆の日常を独自の視点で切り取りモードへ昇華するアーティスティック・ディレクターですが、そのセンスが店のサイズ、床、鏡、壁、階段、カーテン、照明、什器、椅子、服や靴の並べ方など店舗を構成するあらゆる点に反映されています。中でも面白いのは店外のアスファルトと店中の床がテレコの印象を受ける床のデザインです。言葉で説明しても混乱するだけなのでぜひ実物を見てほしい。デザインって面白いな、と思えるはず。
1 / 14
11月11日(水)
小泉進次郎大臣取材で環境省へ
サステナビリティの取材で環境省へ。小泉進次郎環境大臣に単独インタビューをしました。インタビュー後に部屋の一画を即席のスタジオに。フォトグラファーの小田駿一さんが2分という超短時間で素晴らしいポートレートを撮影してくれました。私はポートレート撮影中はカメラマンと被写体のランデブーだと思っており、話しかけたり変に盛り上げたりせず2人の世界に入ってもらいます。信念がある人は目に力があり、信念があるフォトグラファーはそれを撮るのです。
1 / 1
11月18日(水)
今年唯一の紙焼き写真「毎日ファッション大賞」授賞式
「毎日ファッション大賞」の審査員を務めており、この日は授賞式。いつもなら関係者が大勢集まり受賞者を称えますが、今年はもちろんパーティーなどはナシ。ミニマムかつアクリルボード越しの授賞式です。とはいえ、38年続く栄えある賞のトロフィーや賞状が授与される瞬間は重みがあります。後日、毎日新聞社から紙焼きの写真が届きました。この一年間で紙焼きで受け取った写真はこれ一枚。嬉しいです。大賞の「ビューティフルピープル(BEAUTIFUL PEOPLE)」のブラウスとスカートを着て行ってよかった。
1 / 1
11月19日(木)
オンライン授業のときセンセイは孤独なのです
服飾専門学校の授業をいくつか担当しており、それも今年は基本オンライン。これがなかなかキツイ!セミナーや授業は一方的に話しているようで実はそうではなかったことを痛感します。顔さえ見えていれば無言の反応はともすれば言葉以上に雄弁です。話し手はそれを受け取り、言葉を重ねたり変えたり繰り返したりして伝わるよう努力をします。その反応が見えないものだからキツイのです。1時間半全力で話した後は脱力です。だからこの日、名古屋・知立の中部ファッション専門学校が学生さんの姿を含む様子をSNSでタグ付け投稿してくれたことがとても嬉しかった!「私、こんなにデッカク映っていたんだ」と驚き照れますが(笑)現場の空気が一気に届いてホッとしました。
1 / 2
11月24日(火)
銀座シックスで打ち合わせ
打ち合わせをギンザ シックス(GINZA SIX)の「コヴァ(COVA)」で。これ、アイスコーヒーです。ということをお伝えしたいだけの一カットです。イタリアがとても恋しいです。
1 / 1
11月30日(月)
「シャネル」のファッション部門トップへオンライン取材
この日はパリにいるシャネルのブルーノ・パブロフスキー(Bruno Pavlovsky)=ファッション部門プレジデント兼シャネルSASプレジデントにインタビューでした。で、改めて思ったのです。新型コロナにより世界が分断されて寂しいけれど、これを機に進んだことはたくさんあると。前回同氏にインタビューをしたのは約2年前、場所はパリの「シャネル」のオートクチュールのショー会場のバックステージでした。もちろんブランドの真髄であるオートクチュールの会場で取材できる価値は非常に大きいです。ただ、それを実現するにはパリまで飛行機で飛び、ホテルから会場向かい、ショーの直前という慌ただしい中で時間をもらう必要があります。それが!今やオンラインで互いにリラックスした環境の中で実現するのです。パンデミックにより分断されたけれど、ある意味人と人の距離は近くなったと思います。難点はこういった日記につける写真がない、ということですね(笑)。
1 / 1
12月1日(火)
11月発行号を振り返る
&在宅勤務のお供
「WWDジャパン」は毎週月曜日発行の週刊紙です。11月に発行した5冊の特集をご紹介します。特集以外にも読み応えあるニュースや連載を掲載しています。電子版含み、今からでももちろん購入できます。気になる号があればぜひお手にとってください。
1 / 6