ファッション

レイ ビームスの2021年春夏 コロナ禍でもトレンド商品好調で、高いデザイン性を重視

 レイ ビームス(RAY BEAMS)の2021年春夏は、“cozy and chic”をテーマに、心地よさと洗練さをそなえるアイテムやスタイリングで提案する。サテンのパンツや透け感のあるワンピース、変形カットアウトのTシャツや深めのスリットが入ったジャケットなど、どれも軽やかな素材感や程よい肌見せが特徴だ。

 レイ ビームスでは20-21年秋冬は、人工皮革やパワーショルダーのアイテムが売れ筋で、長塚理紗ディレクターは「コロナ禍でもトレンド性の高い商品のご提案が、お客さまに受け入れてもらえたのがうれしかった」と語る。この反響を受けて、今季もデザイン性の高いアイテムを多くそろえる。

 サステナビリティに関する取り組みでは、品番数や発注数の見直しを行うことで、在庫ロスの削減につなげる。今季の買い付け商品とオリジナル商品の発注量は、20年春夏と比べて約7割に抑えた。春は、急な気候の変化に対応できるジレやベストなどのレイヤードスタイルを強化し、夏は前年好調だったスポーツサンダルやTシャツなどに加えて、キャミソールやブラなどのインナーアイテムを打ち出す。レイ ビームスの派生ブランドである「アールビーエス(RBS)」では、21-22年秋冬に向けて環境に配慮した素材を用いた商品企画を進行中だ。

 また今季は海外出張を控えたことにより、インポート商品は継続ブランドのみを展開。別注品として「フミエ タナカ(FUMIE TANAKA)」や「ノーマティーディー(NOMA t.d.) 」「77 サーカ(77 CIRCA)」「チカ キサダ(CHIKA KISADA)」「チャンピョン(CHAMPION)」「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」「フィラ(FILA)」などとコラボレーションすることで、他社商品と差別化する。

 販促については、店舗とECでイベントを同時期開催することで、相互送客を図れる施策を強化する。デジタル施策では、特に新宿ルミネエストの旗艦店から月2回配信するインスタライブへの反響が大きく「回数を重ねるごとに視聴者数や質問が増えている。サイズ感の参考になるように登場するスタッフの身長を変えているため『スタッフの〇〇さんに着用してほしい』という指名リクエストもある。まだまだ未知数ではあるが、レイ ビームスのお客さまとは相性が良いと感じている」。

村上杏理:1986年、北海道生まれ。大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションやライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。1女児の母

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