フランス大使館はこのほど、日本未上陸のフランス化粧品商談会を開催した。通常はフランスから企業担当者が来日して自社製品をアピールするものの、コロナ禍で来日がかなわずフランス大使館が変わって展示会を行った。サステナビリティを尊重したスキンケアブランドのほか、フレグランスブランドなど8ブランドがそろった。
マヤ族の女性が愛用「マウェナ」
スキンケアブランド「マウェナ(MAWENA)」は2020年1月に誕生し、メキシコ・マヤの女性たちが何百年も前から治癒と再生のために使用してきた“スキンツリー”と呼ばれる木の樹皮から採取した成分をベースにした製品をそろえる。動物実験は行わずビーガン処方を重視するほか、マヤの女性たちの地位向上を図るため製品の売り上げの2ユーロを寄付することを約束する。モリンガの成分を配合したクレンジングオイル(100mL、53ユーロ=約6700円)、美容オイル(50 mL、110ユーロ=約1万3000円)などを扱う。日本では百貨店やセレクトショップでの展開を目指す。
100%自然由来成分、フランス製の「オーリューション」
「オーリューション(OOLUTION)」は、大手化粧品メーカーでオーガニック部門を担当していたアンヌマリー・ガブリカが独立して13年に立ち上げたオーガニックスキンケアブランド。オーガニックまたは持続可能な野生植物を原料とした成分を配合する。100%ナチュラル由来、ビーガン、フランス製にこだわる。混合肌や乾燥肌など肌タイプ別にアイテムを扱い、エイジングケアクリーム(30 mL、43ユーロ=約5400円)、美容オイル(15 mL、47ユーロ=約5900円)などをそろえる。日本ではオーガニックコスメのセレクトショップなどへの進出を狙う。
敏感肌も安心して使える「ジャカディ」
「ジャカディ(JACADI)」は、赤ちゃんの敏感肌にも使用できるナチュラル成分にこだわったスキンケアブランド。15年に誕生して以来、アメリカやモロッコ、中国、スペインなど15カ国で展開する。フェイスクリームやボディーローション(39ユーロ=約4900円)のほか、ハンドクリーム(19ユーロ=約2400円)や98%がナチュラル由来成分のハンドジェルなども扱う。日本では百貨店や化粧品専門店での展開を希望する。
香水の都で誕生した「シャボー」
「シャボー(CHABAUD)」は香水の都グラースで製造する100%フランス製のフレグランスブランド。独自の世界観を香りで表現し、感情を目覚めさせる香水(250ユーロ=約3万1000円など)や、キャンドルなどのホームフレグランスをそろえる。12年のリニューアル以降、イタリアやイギリス、中国やロシアなど15カ国へ輸出を開始した。日本での販売はもちろん、新商品の開発や販売戦略を共同で行えるパートナーを探している。
そのほか、約10年ぶりに再上陸を果たすスキンケアブランド「パイヨ(PAYOT)」や高級香水「イクス・ニイロ・パリ(EX NIHILO)」なども日本進出を目指し、フレンチビューティの存在感を強めていく。