【追記1月29日】新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、仏政府が外出制限をさらに強化すると見られていることから、同展は開催を当初の4月から10月に延期した。
マルタン・マルジェラ(Martin Margiela)は、自身の手による彫刻、写真、インスタレーションなどの展覧会「マルタン・マルジェラ」を開催する。同氏がアート作品を発表するのはこれが初となる。
会場は仏百貨店を擁するグループ・ギャラリー・ラファイエット(GROUPE GALERIES LAFAYETTE)の芸術財団が運営する美術館ラファイエット・ アンティシパシオン(Lafayette Anticipations)で、会期は4月15日~7月25日の予定。
同財団は、「マルタンは素晴らしいアーティストであり、その作品はアートの世界でも高く評価されている。彼は思慮深く控えめな人、見捨てられた物、忘れられた場所などを独自の視点で見つめ、そうした存在に新たな尊厳をもたらす。この展覧会はマルタンの芸術性に着目したものだ」とコメントした。
ラファイエット・ アンティシパシオンは、19世紀の建物をオランダの建築家レム・コールハース(Rem Koolhaas)率いる設計事務所OMAがリノベーションしたもので、広さはおよそ2230平方メートル。今回展示される作品のほとんどは館内のワークショップで制作されており、マルジェラは展覧会の空間美術も手掛けている。作品は展覧会のオープンまで非公開だが、1月中にティザービジュアルを発表するという。
マルジェラは1988年に自身のブランド「メゾン マルタン マルジェラ(MAISON MARTIN MARGIELA)」を設立。公の場に姿を見せることはほとんどなく、ミステリアスな存在として知られてきた。同ブランドは現在「メゾン マルジェラ」として伊OTBグループ(OTB GROUP)の傘下となっており、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)がクリエイティブ・ディレクターを務めている。なお、マルジェラ本人を題材にしたドキュメンタリー映画「マルタン・マルジェラ イン・ヒズ・オウン・ワーズ(原題:Martin Margiela in His Own Words)」が2019年11月に公開されている。