ファッション

ラフ&ミウッチャによる初めての「プラダ」広告キャンペーン 対話を生み出す試み

 ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)とラフ・シモンズ(Raf Simons)が共同で手掛ける「プラダ(PRADA)」は5日、2021年春夏広告キャンペーンを公開した。9月にミラノ・ファッション・ウイークでコレクションを発表した際に対話を見せた両者だが、今回はキャンペーンを通して消費者に質問を投げかける広告を打ち出した。それぞれのキャンペーンビジュアルには異なる質問事項が掲載されており、ブランドのウェブサイトで回答するよう呼びかけ対話を生み出す試みだ。回答は今後キャンペーンを展開していく際に活用されるという。

 広告キャンペーンではいかにテクノロジーが20年の生活に影響を与えたかについて掘り下げており、物理的な距離に関係なく人々のコミュニケーションを可能にしたという点を評価している。質問内容はテクノロジーを中心に、将来の展望や多様性、サステナビリティ、価値観などさまざまなテーマを取り扱う。例えば、“クリエイティビティは才能か、スキルか?”“「クラウド」という言葉で連想するのは雲か、データか?”“私たちはペースを落とすべきか、加速するべきか?”といった内容を問いかけている。

 キャンペーンの撮影にあたって「プラダ」は、著名な写真家ではなくモデルを360度撮影できるよう複数のカメラを使用した。クリエイティブは伊「ヴォーグ(VOGUE)」のクリエイティブ・ディレクターを務めるフェルディナンド・ヴェルデーリ(Ferdinando Verderi)が担当し、ミウッチャとラフによる新体制でデジタル発表した2021年春夏コレクションで起用したモデルたちが登場する。

 デジタルショーの後に開催されたミウッチャとラフの対話では、共に働くことや“新さ”、さらに朝になにを飲むかなど幅広いテーマが語られた。全体で35分に及ぶショーと対話の動画再生数は、2020年春夏コレクションのショーと比較して16倍、6月に行われたオンラインイベントである“プラダ・マルティプル・ビューズ21年春夏(Prada Multiple Views SS21)”の4倍を記録した。「プラダ」によると、これにより同イベントは最も視聴されたオンラインイベントになるという。

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