1月19〜24日に予定されている2021-22年秋冬パリ・メンズ・ファッションウイーク(以下、パリメンズ)と同25〜28日に行われる2021年春夏オートクチュール・ファッション・ウイーク(以下、クチュール)は、デジタルと無観客での開催になる。パリ警察当局からの指示を受け、フランスオートクチュール・プレタポルテ連合会(Federation de la Haute Couture et de la Mode以下、サンディカ)がショーやイベントに観客を招待することは許されない旨を参加ブランドに伝えた。
フランスでは現在、新型コロナウイルスの感染抑制が難航しているため、物理的な集会は禁止され、夜間外出禁止令が敷かれている。20年12月15日にロックダウン(都市封鎖)は解除されたものの、レストランやバー、映画館、劇場、美術館は閉鎖されたままだ。
パリメンズに参加する「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ディオール(DIOR)」を含むいくつかのブランドは当初、状況が許すならば少人数の観客を招いてのリアルショーを望んでいたとみられる。なお撮影は許可されているため、ショーの事前に撮影したり、ライブ配信したりすることは可能。また、厳重な衛生ガイドラインを遵守すれば、ショールームでのアポイントメントも認められているという。
1月12日にサンディカが発表した公式スケジュールによると、大半は映像を通じてデジタルのみでの発表となっているが、メンズでは「ルイ・ヴィトン」「ディオール」「エルメス(HERMES)」「リック・オウエンス(RICK OWENS)」「アンガス チャン(ANGUS CHIANG)」の5ブランドがショーのライブ配信を予定。一方、クチュールではキム・ジョーンズ(Kim Jones)加入後初のコレクションを披露する「フェンディ(FENDI)」がパリ旧証券取引所からライブ配信を行う予定だ。また「ジョルジオ アルマーニ プリヴェ(GIORGIO ARMANI PRIVE)」もミラノで行う無観客ショーの模様を配信する。