プラダ グループ(PRADA GROUP)は、3月に発表する2020年12月通期決算に先立ち、20年7~12月期の業績を発表した。
コロナ禍の影響により、下期においても販売網の9%程度が休業していたが、売上高が前年同期比で52%増となった中国がけん引するアジア太平洋地域を中心に業績が急激に回復。欧州と日本は観光客の不在によって苦戦したものの、南北アメリカ、中東、ロシアが好調だったこともあり、小売り全体では同6%減(現地通貨ベース)となった。20年12月で見ると、売り上げはほぼ前年レベルにまで回復しているという。
同社はハイエンドなブランドとしてポジショニングしていく戦略を19年に策定し、その一環として卸を大幅に絞っているため、現在は小売りが売り上げ全体の90%を占めている。
パトリツィオ・ベルテッリ(Patrizio Bertelli)最高経営責任者は、「先行き不透明な状況が続く難局にあっても前向きな結果を残すことができ、非常に満足している。全社員の尽力によって市場の変化にも迅速に対応し、顧客に喜んでもらえたことをうれしく思う」と語った。
同社の20年1~6月期決算は、売上高が同40.2%減の9億3765万ユーロ(約1181億円)、純損益は前年同期の1億5443万ユーロ(約194億円)の黒字から1億8351万ユーロ(約231億円)の赤字となっている。