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化粧品のカタカナ名問題……、オススメを聞かれても答えられないのです エディターズレター(2020年12月9日配信分)

※この記事は2020年12月9日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

 

化粧品のカタカナ名問題……、オススメを聞かれても答えられないのです

 よくママ友に聞かれることがあります。「最近のおすすめのコスメは何?」と。最近だったら、「化粧水でバリア機能を高めてくれるのとかってある?」とか、「目元の老化が気になって……。アイクリームとかつけた方がいいのかな?」とか。やっぱりコロナ禍での悩みが多くなっているようです。

 そこで私はちょっと困るんですよね。「うーんとねーー、あれあれ、あのブランドのあれがいいんだけど……。なんちゃらかんちゃらローションとか言ったかな」とか言うと、「何にも分からないじゃん」と苦笑いされます。

 そうなんですよ……カタカナがネックなんですよ。化粧品と洋服の大きな違いは、製品に一つ一つ名前が付いています。洋服だと、○○ブランドのジャケットとか、△△ブランドのクロップドパンツとか、ブランド名以外はアイテムの名称で済みます。せいぜいこれに加えて、シリーズ名があるぐらい。一方で化粧品はどうでしょう?○○ブランドの○○シリーズの保湿化粧水“○○”とか、同じブランド同じシリーズ、同じ化粧水でも、導入化粧水“○○”とか。しかもしかも、製品名“○○”は日本のブランドでもほぼカタカナなんですよね……。

 例えば、“アクアクリアファイン”とか“ポップインクチュールコレクション”“フィットアイシャインロック”(全て適当です)とか。本当に覚えられなくて困ります。

 余談ですが、幼少期を過ごした田舎で、線路脇にあった会社名が「ウルトラマン」だったんです。歩いて横を通ることはなく、だいたいが車移動。だから車で通り過ぎる際にいつも「ウルトラマンの会社なんだなあ、きっとソフトビニールのあのウルトラマンの人形を作っている会社なんだろうなあ」って幼心に思っていたんです。で、ある日、中学生ぐらいになって自転車で横を通り過ぎた時のこと、いつもながら「ウルトラマンの会社〜」と思いつつ、なにげなく、ゆっくり読んでみたら……、「ウ・ル・シ・ハ・ラ。ウルシハラ!えーーーー、ウルシハラじゃん」と一人でびっくり。カタカナがトラウマになった瞬間でした(笑)。

 そんなこんなで今でもカタカナ恐怖症……。製品を記事化するときは、とにかく“鬼チェック”。一文字一句照らし合わせて確認しています。

 現在、「WWDビューティ ベストコスメ2020」の部門発表を毎日行なっています。発表を受けママ友に「どこがいいの?」と聞かれること間違いなしです。百貨店・セミセルフでは外資系が多いということもありますが、ブランド名・製品名ともにカタカナしか並びません。一方でバラエティー・ドラッグストアでは、結構、日本語が多く登場します。名前を見れば、どういった製品か分かるのも特徴です。だからきっとすっと答えられるバラエティー・ドラッグストアの製品をオススメしてしまいそうです。

 またまた余談ですが歌姫、浜崎あゆみが、自分で作詞する際は、英語を入れずに日本語だけで構成しているというエピソードが記憶に残っています(ある時から英語も入っていますが)。彼女の歌は耳にすっと入ってきますし、歌い継がれています。耳に慣れ親しんだ言葉の方が誰にでも分かりやすいと思ったんです。

 今やSNSの影響で消費者みんながPR担当です。もちろんブランドイメージなどもあったり、カタカナだけでも意味が分かるものもあるので、絶対に日本語がいいとは言いませんが、もう少し分かりやすければ、もっと“バズる”かもしれないな、と思います。

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