1月20日(現地時間)に第46代米大統領に就任する民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)次期大統領夫妻が地元デラウェア州を出発し、首都ワシントンに到着した。
バイデン次期大統領は濃紺のネクタイを締め、ロングコートを着用。ファーストレディーとなるジル・バイデン(Jill Biden)夫人は、紫色の膝丈ワンピースとベルベットのリボンで結ばれたそろいのラップコート、淡い紫色の手袋、そして紫の花柄模様の黒いマスクを着用した。夫人のルックは、マスクも含めて、ニューヨークを拠点とする若手デザイナーのジョナサン・コーエン(Jonathan Cohen)が手掛けた。
コーエンはカリフォルニア州の出身で、自身のブランド「ジョナサン コーエン」を2011年に設立。循環型ファッションに早くから取り組んでおり、19年には生地などをアップサイクルしたカプセルコレクションを発表している。なお、バイデン夫人が着用したコートやワンピースは21-22年秋冬コレクションの一部で、マスクや裏地は以前のコレクションで余った布を再利用したものだという。
バイデン夫人はクラシックなテイストを好み、これまでも「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」や「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA)」などの米ブランドを多く着用している。今回も米ブランドではあるものの、まだそれほど有名でない新進デザイナーの作品を選んだのは、コロナ禍で苦戦している若手のクリエイターを応援する意味があるのかもしれない。
大統領就任式のためにワシントン入りするという重要な日に、バイデン夫人が紫色を身に着けたのは、民主党を象徴する“青”と共和党の“赤”が混じり合った色だからではないかと現地メディアで報じられている。就任式のテーマは、「米国の結束(America United)」だ。