ファッション通販サイト「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」は、本格的にコスメ市場に参入する。独自に開発した肌色計測ツール「ゾゾグラス(ZOZOGLASS)」を無料配布し、ユーザーが自分の肌にマッチしたファンデーションをリコメンドし、購入を促す。3月18日から、新サービス「ゾゾコスメ(ZOZOCOSME)」をスタートし、ドラッグストア・バラエティーショップや百貨店で取り扱うコスメブランドを約500扱い、スキンケアからカラーメイクまで販売する。伊藤正裕ZOZO取締役兼COOは、「肌色の計測は技術的に最も難易度が高いが、ユーザーがコスメを購入する際のベースになるもの。今後はこの技術をヘアやリップなど周辺アイテムにも応用し、ARを使ったバーチャルメイク機能も搭載していく」という。
無料の「ゾゾグラス」の受付は本日29日から。これまで開発してきた体の3D計測の「ゾゾスーツ(ZOZOSUITS)」や足型の3D計測ツール「ゾゾマット(ZOZOMAT)」で開発したマーカー技術などに加え、新たに大量生産しても色ブレのないカラーチップの生産技術など、多彩な技術が盛り込まれているという。使い方はユーザーが「ゾゾグラス」をかけ、「ゾゾタウン」のアプリを起動し、カメラで撮影する。計測時間は約1分ほど。ヘモグロビンとメラニンを検出し、自分の肌の色や、髪やまゆげなどの基準色がわかる。
コスメのネット通販モールの大手アイスタイルは、「アットコスメ(@COSME)」のEC売り上げが57億円(20年6月期)。「ゾゾタウン」は年間購入者数880万人(20年9月末)、会員の7割が女性を占め、平均の年間購入金額も4万3809円と高い。これら強力な会員基盤を生かし、「早急にナンバーワンを目指す」(伊藤取締役)考え。