コーセーは、電気通信大学情報理工学研究科の庄野逸教授との共同研究により、熟練のビューティコンサルタント(BC)のカウンセリングスキルを再現しAI化した「感性評価AI」を開発した。今後、オンラインカウンセリングのサポートやセルフ診断などに応用する計画で、同技術を活用した美容カウンセリング手法の特許出願も行った。
同社では昨年5月、BC1000人を対象に「なりたい/大切にしたい顔の印象」に関するアンケートを実施。その結果、1位と2位がほぼ同数で「若々しさ」と「活き活き感」となり、3位が「健康感」だった。
今回の共同研究では、10代から70代の日本人女性377人の顔画像(正面・真顔)を、カウンセリングや肌診断に長けたBCが“活き活き感”を7段階で評価。“活き活き感”評価の基準となる特徴部位を画像データから自動的に抽出する深層学習(ディープラーニング)と転移学習の技術を応用することで、“活き活き感”評価値を高い精度で予測できる「感性評価AI」を構築した。
印象への寄与度の高い顔特徴情報を活用することで、一人一人異なる“活き活き感”を高めるための適切な美容アドバイスや商品提案を行うことが可能になる。店舗での対面カウンセリングが難しい場合でも、長年経験を積んだBCの的確な美容提案を受けることができる。
今後は、“活き活き感”評価スキル以外のさまざまな感性知識・経験を備えるAIを開発し、スマホアプリやオンラインカウンセリングなどへの実装を予定する。