「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の空気で膨らむ透明のベストが、中国のSNSで話題を集めている。デザインを手掛けたのは、「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」の創設者で「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズ アーティスティック・ディレクターを務めるヴァージル・アブロー。全面にモノグラムをあしらったベストは昨年8月に上海でのショーで披露された2021年春夏コレクションのもので、価格は37万3000円だ。「ルイ・ヴィトン」は、このベストを“モノグラムへの未来的アプローチ”を取り入れた象徴的なアイテムと表現している。
話題となったきっかけは、中国の短尺動画アプリの快手(Kuaishou、クアイショウ)に「ルイ・ヴィトン」のVIP顧客と思われる人物が同ベストを着用する動画が投稿されたことだ。動画に写っていたのは、同コレクションのショートフィルム“ズームと仲間たちの冒険(The adventures of Zoooom with friends)”に登場するキャラクターのぬいぐるみがあしらわれた特別版の“キーポル・バンドリエール50”バッグ(135万円)を片手に、成都市で開かれたポップアップストアに入る様子。これがアプリ上で多くの人の目に留まり、100万以上の再生回数を記録するとともに、8000以上のいいねと891件のコメントが寄せられた。その後さまざまなSNSでDIY動画が投稿され、ユーザーはユーモアあふれる手作りベストを披露している。
SNS型ECアプリの「RED(小紅書、Xiaohongshu)」には、同アイテムの購入の記録を投稿するユーザーのほか、犬がベストを着用する写真を投稿したユーザーも。コメント欄には「月に1500人民元(約2万4000円)を稼いでいる自分にとって、このベストは人生の意味を考えさせられる」や「これが暖かいかどうかは関係ない。ただ間違いなくクールだ」といったものが寄せられた。